データベース分野のライバル、IBMとMySQLが提携

データベース分野で競合関係にあるMySQLとIBMは、オープンソースのデータベース「MySQL」をIBMのビジネスコンピューティングプラットフォーム「System i」でサポート、サブスクリプション販売も行うと発表した。

» 2007年04月28日 10時00分 公開
[Brian Prince,eWEEK]
eWEEK

 データベース分野のライバル同士であるMySQLとIBMは4月25日、オープンソースのデータベースである「MySQL」をIBMのビジネスコンピューティングプラットフォームである「System i」でサポートするという計画を発表した。

 両社は「MySQL Server for i5/OS」(i5/OSはSystem i用のOS)の提供に向けて協力し、System iプラットフォーム上で動作するMySQLの認定ストレージエンジンとして「DB2 for i5/OS」を提供する予定だ。この提携により、System iのユーザーは各種のオンライントランザクション型MySQLアプリケーションの運用に際して、すべてのデータを1つのDB2データベースに保存することが可能になる。

 カリフォルニア州クパティーノに本社を置くMySQLの製品担当執行副社長、ザック・アーロッカー氏は米eWEEKの取材に対し、「これはIBMにとって画期的な動きだ。オープンソース企業である当社は、選択肢を提供し、ユーザーが異種製品を組み合わせることができるようにするという考えに賛成だ」と語った。

 両社によると、MySQL向けに提供する予定のDB2ストレージエンジンを利用すれば、System iのユーザーはMySQLアプリケーションを運用しながらDB2 for i5/OSを管理することが可能になるという。

 DB2ストレージエンジンはMySQL Serverにプラグインされる形になり、同データベースサーバに組み込むほかのストレージエンジンと同じように管理することができる。これにより、MySQLとDB2のアプリケーションの間でデータを共有することが可能になる。

 また、「MySQL Enterprise」サブスクリプションがIBMのリセラーネットワークおよびSystem i販売チームを通じてIBMの顧客に提供される予定だ。IBMは「MySQL Certified Storage Engine Program」のメンバーになった。

 両社は、カリフォルニア州サンタクララで開催された「MySQL Conference & Expo」において今回の提携を発表した。金銭的な条件は明らかにされなかった。

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