FBIの「ボット撲滅作戦」、戦果は上々

米連邦捜査局が「ボットロースト作戦」の成果を発表。被害に遭ったコンピュータのIPアドレス100万件以上を割り出した。

» 2007年06月14日 09時24分 公開
[ITmedia]

 米連邦捜査局(FBI)は6月13日、ボットネット撲滅を目指し、業界と協力して進めている「ボットロースト作戦」(OPERATION BOT ROAST)の成果を発表した。この作戦についてはセキュリティ各社も好意的に紹介している。

 FBIの発表によると、同作戦を通じてこれまでに、被害に遭ったコンピュータのIPアドレス100万件以上を割り出した。FBIはカーネギーメロン大学のCERT Coordination Centerなどと協力して、被害者への連絡に当たる。捜査の過程ではMicrosoftやBotnet Task Forceなどの組織からも、ボットネットに関する情報提供を受けたという。

 これまでの捜査では、悪名高いロバート・ソロウェイ被告をはじめ、ボットネット運営やスパム送信にかかわったとされる3人が米国各地で逮捕、起訴されている。FBIではユーザーに対し、詐欺行為や金銭詐欺について通報する場合は、インターネットの犯罪苦情センターを活用して欲しいと呼び掛けている。

 SANS Internet Storm Centerのサイトでも同日、ボットロースト作戦について紹介した。スパム問題が深刻化し、通信手段としての有用性が問われる事態になる中、技術だけで解決することは不可能だとSANSは指摘、「このような行為を食い止めるための政府の介入は歓迎されるべき」と述べている。

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