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» 2007年07月20日 22時05分 公開

これからの無線ビジネスはセキュリティが肝

モバイルの世界にも押し寄せるIP化の波。PCの世界で起きている脅威が携帯電話にも迫りつつある。

[ITmedia]

 「モバイルのIP化ではセキュリティ品質がビジネスを左右するだろう」――ワイヤレスジャパン2007の講演に登壇したジュニパーネットワークスの佐宗大介氏(ソリューションマーケティングマネジャー)は、このように話した。

 NTTなどが取り組む次世代ネットワーク(NGN)のように、固定通信の世界では基幹網のIP化が進んでいる。無線の世界でもKDDIの「ウルトラ3G」構想やウィルコムのように基幹網のIP化が進んでおり、WiMAXなどの次世代無線サービスではIPベースのネットワークが構築される。

 通信事業者がIP化を行う大きなメリットは、汎用なIP技術を利用することによるネットワークコストの削減だ。特に携帯電話は通信速度の高速化に伴うトラフィックの急激な増加に対応するため、ネットワークの増強コストを強いられる。インターネットで豊富なノウハウが培われているIPでネットワークの再構築、運用の最適化を行い、コストの抑制とリッチコンテンツによるサービス展開をしやすくするのが狙いとなる。

無線サービスで想定される脅威

 しかしながら、モバイルのIP化はPCの世界の脅威をモバイルの世界へ進出させる危険があると佐宗氏は指摘する。閉域ネットワークである携帯電話網は基本的に外部の攻撃に強いため、携帯電話に対するネットワークセキュリティはあまり注目されてこなかった。だが汎用的なIPがベースとなれば、PCでは当たり前の脅威がモバイルへ大挙して押し寄せることが容易に想像される。

 そこで佐宗氏は、モバイルを狙う脅威に対する通信事業者側の1つの策として、ルータ、ファイアウォール、アプリケーションレベルでの検疫の3段階で対策を講じ、ネットワーク内のセキュリティを一元管理できるシステムを構築すべきだと呼びかける。

 国内の携帯電話市場は今後、新規契約の頭打ちとARPU(ユーザー単価)の減少で競争環境の激化が予想される。佐宗氏は、「IPベースの無線サービスはセキュリティがカギとなる。エンド・ツー・エンドでセキュリティが保たれていることがビジネス上の大きなアドバンテージを生むだろう」と締めくくった。

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