阪大、シスコスイッチで256Tバイトの大規模分散ストレージ環境を構築

大阪大学サイバーメディアセンターは、スーパーコンピュータを核とした大規模SAN環境にストレージスイッチ「Cisco MDS」を採用、1Pバイトのシステムを構築するという。

» 2007年07月24日 16時40分 公開
[ITmedia]

 シスコシステムズは7月24日、大阪大学サイバーメディアセンター(CMC)が構築した大規模SAN環境に、同社のSANスイッチが採用されたと発表した。

 CMCでは1980年代から導入していた研究用スーパーコンピュータを2007年1月に刷新、ベクトル型スーパーコンピュータと大容量ストレージを学内4拠点に配置した。具体的には、吹田キャンパス構内にあるCMC、ユーザー部門となるレーザーエネルギー学研究センターと核物理学研究センターの3拠点にスーパーコンピュータ20台と240Tバイトのストレージを、豊中キャンパスには16Tバイトのストレージを分散配置。吹田キャンパス内の3拠点はそれぞれファイバチャネルで接続されている。

画像 Cisco MDS 9513

 CMCは今回、スーパーコンピュータと大量のLinuxサーバで構成された各拠点のSAN(Storage Area Network)環境の接続に8台のSANスイッチ「Cisco MDS 9506/9513」を導入した。同大学はCisco MDS採用の理由として、スーパーコンピュータのストレージスイッチとしての実績やファイバチャネル/FCIPといった複数のSANプロトコルを1台で統合できる点、科学技術計算用に拡張予定の1P(ペタ)バイトのストレージ容量に対応できるキャパシティなどを挙げている。MDSを採用した同システムは、従来よりパフォーマンスが数倍向上したという。

 また同大学では、MDSのファイバーチャネル仮想化機能を利用して、学内でSANとは別に構築されているギガビットイーサネットネットワークをブリッジ接続でつなぎこむ予定だとしている。

 CMCは、マルチメディア、情報通信に関する研究成果の集積や大規模計算を目的に、同大学の情報基盤を支える全国の共用施設として2000年に設置された。学内事務システムの開発や運用も行っている。

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