第8回 ソフトウェアをリリースしようSourceForge.jpではじめるオープンソースプロジェクト(1/3 ページ)

ソースコード管理ツールを設定したことで、SourceForge.jpを使ってソフトウェア開発を本格的に進められるようになりました。今回は、ソフトウェアのリリース作業を見ていくことにしましょう。

» 2007年07月27日 02時48分 公開
[安井 卓,ITmedia]

 ソースコード管理ツールを設定したことで、SourceForge.jp(以下、sf.jp)を使ってソフトウェア開発を本格的に進められるようになりました。今回は、ソフトウェアのリリース作業を見ていくことにしましょう。ソフトウェア開発者にとって、リリースはいちばん充実した気持ちを与えてくれる作業の1つです。

 この連載で題材としているplum(PIRCソフトウェア)の場合、sf.jpに移したときに、前のバージョンとほとんど同じものをリビジョン番号だけ変えてリリースしました。sf.jpに移ったことを多くの人に知ってもらう目的もあって、リリースしたものです。

 sf.jpでリリースすると、プロジェクトページのリリースファイルのエリアに表示されますし、sf.jpの新規リリースページで告知されます。よって、多くの人にリリースを知ってもらうことができます。これは、多くのプロジェクトが一カ所に集まっているメリットの1つといえるでしょう。

パッケージ/リリース/ファイル

 sf.jpのリリースシステムは「パッケージ」「リリース」「ファイル」の3つの項目で構成されています。フリーソフトウェアの配布ファイル名は「plum-2.33.1.tar.gz」のようになっている場合が多いですが、sf.jpではこれを以下のように管理していると考えればいいでしょう。

  • パッケージ「plum」
  • リリース(バージョン)「2.33.1」
  • ファイル「plum-2.33.1.tar.gz」

 以下、詳しく見ていきます。

パッケージ

 ソフトウェアのパッケージです。たいてい、1つのプロジェクトで1つのパッケージになります。例えば、plumプロジェクトなら「plum」です。プロジェクトを作成した時点で、プロジェクトのUNIX名と同じ名前のパッケージが作成されます。2種類以上のソフトウェアパッケージをリリースする場合は、新たにパッケージを作る必要があります。

リリース(バージョン)

 「リリース」と「バージョン」はどちらもほぼ同じ意味です。新しいバージョンのソフトウェアをリリースするときは、リリース名(バージョン)を変更してリリースします。例えば、「plum」パッケージを「plum version 2.33.1」としてリリースする場合、リリース(バージョン)を「2.33.1」にします。バージョンが2.33.2に上がったら、「plum」パッケージのリリース「2.33.2」としてリリースすることになります。長いリリース名や複雑なリリース名は混乱のもとになりますから、リリース名はできるだけシンプルにしましょう。「1.0」や「1.1」などの数字だけのリリース名が無難です。

ファイル

 各リリースごとに複数のファイルを配布する場合があります。例えば、tar.gzアーカイブとrpmパッケージを両方配布する場合や、複数アーキテクチャ対応のバイナリを配布する場合などです。sf.jpでは1つのリリースで複数のファイルを配布することができます。

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