ネットの利便性はビッグビジネスを生むか――選挙、ケータイ、フリーペーパーオルタナブログ通信(1/3 ページ)

参院で与野党が逆転――正に嵐のような参院選を、オルタナブロガーはどう見るか。ケータイでGmailから電子フリーペーパー、日本のITの問題点など、オルタナティブ・ブログはITの時事ネタを独自に発信する。

» 2007年08月03日 07時00分 公開
[森川拓男,ITmedia]

嵐の参院選

 まさにさまざまな意味で“嵐”の参院選が終わった。自公の連立与党が惨敗し、民主党が圧勝した選挙結果の行方がどうなるのか? 有権者の一人として注視しなければなるまい。

 今回の選挙結果について筆者が感じたブロガーやネットが果たした役割、そして今後のネットと政治の関係の行方については、稿を新たにしたいと思う。

 ここでは、オルタナブロガーが選挙をどう見たのか、幾つか紹介していこう。

 まずは投票について。

 奥川浩彦氏「広報コンサルティング+ライターで独立しました」は、7月27日に期日前投票に行ってきましたというエントリーを投稿した。筆者も、このエントリーが投稿された日に期日前投票に行ってきたが、奥川氏が指摘したように、まだまだ面倒であるという印象があった。確かに、以前の不在者投票とは異なり、レジャーなどの理由でもできるようになるなど、簡素化されている。しかし、場所は限られているし、不便な点が多いのも事実だ。ぜひ、電子投票に向けて、何らかの方策を講じていただきたいものだと思う。

 佐川明美氏「佐川明美の「シアトルより愛を込めて」」は、YouTubeで大統領候補に質問でアメリカ大統領選挙に関するエントリーを投稿。日本ではネットの動画を選挙に利用できないのが現状だが、米国ではCNNの番組が放映した大統領選候補者の討論会で、YouTubeを駆使したというのだから驚きだ。これはあくまでもCNNの番組例ではあるが、このような試みが日本の選挙でも電子投票などとあわせて活用できるようになれば、有権者の利便性と関心が増すに違いない。

 大里真理子氏「マリコ駆ける!」には、選挙:候補者が複数当選する場合は誰に投票する?というエントリーが。なかなか興味深いのでぜひ読んでもらいたい。そして、自分ならばどうするかを考えてみるとよいかもしれない。

 そして、選挙の開票速報番組といえば、出口調査。永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」に、簡単な出口調査で、実に色々な分析が出来る理由と、出口調査は、どの程度、結果を予測できるのか?の2つのエントリーが投稿された。これまた興味深いエントリーなので、ぜひ目を通してほしい。

 そして、選挙の争点についてだ。

 鶴田裕史氏「IT業界のマーケティングを問う」には、特定財源は廃止すべき?というエントリーが。この特定財源という考え方は廃止すべきだろうという鶴田氏の指摘にはうなずかされた。ぜひ、選挙後の国会でも真剣な議論が行われることを願う。

 北添裕己氏「トラパパ@TORAPAPA」地球温暖化は選挙にまで影響を与えた?というエントリーが投稿された。確かに、環境問題は今後の重要なファクターになるに違いないが、実際の投票行動において、この異常気象が影響しているという北添氏の指摘はなかなか示唆に富んでいて興味深い。

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