ネットの利便性はビッグビジネスを生むか――選挙、ケータイ、フリーペーパーオルタナブログ通信(3/3 ページ)

» 2007年08月03日 07時00分 公開
[森川拓男,ITmedia]
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ケータイでGmailが

 佐藤比呂志氏「隠れた財産」Au Gmail採用というエントリーにも書かれている通り、auでGmailが利用できるようになるという(関連記事)

 すでにauにはGoogleが組み込まれていることから、Googleが提供するWebメール「Gmail」をベースにしたWebメール「au one メール」を開始するのは難しくなかったようだ。9月下旬から提供が始まるこのサービス、PCとケータイから無料で利用できるという。

 専用メールアドレスを取得すると、最大2GBの保存領域などが提供される。これを利用することで、これまである程度保存されると消去しなければならなかったケータイメールを、気軽に使えるようになるわけだ。

 今後は、現在auケータイで利用されているドメインの自動保存なども実装するということから、より使い勝手が良くなりそうだ。ここはぜひソフトバンクにも、ケータイメールをYahoo!メールと連動させて保存するなどのサービスをしてくれたらいいな、と思うのは筆者だけだろうか。

探さなくてもR25が手に入る

 「R25」はリクルートが発行するフリーペーパーである。フリーペーパーといっても、なかなかよくできた雑誌であり、入手できないことも多い。

 加山恵美氏「C'est la vie」も、「R25の入手は運負かせ」と書いた後で、電子版が入手可能であることに気付いたと探さなくてもR25が手に入るに書いている。

 加山氏が言及されているように、R25の誌面にはなかなか興味深い記事やインタビューが掲載されており、後からネットや噂で知っても、入手不可能になることが多い。電子版がダウンロードできるのならば入手が可能だ。

 筆者も早速入手してみたが、リーダーの操作性も悪くないし、なかなか便利に思えた。

 しかし、すでにコメントでも触れられているように、R25電子版は今月で休刊してしまうとか。エントリーが掲載された直後のために、非常に残念だ。筆者も、せっかく1年間の定期購読を始めたばかりなのに、結局1カ月で終わることになった。できれば、電子版を続けてほしいと一読者として願っている。

日本のIT分野はなぜ海外に広がらないか

 1980年代の書籍だと思うが、日本がコンピュータ業界を席巻するということを米国などに向けて警告する翻訳本を読んだ記憶がある。残念ながら、その予測が大いに外れていることはご存じの通り。

 その理由の一端が、高橋徹氏「代替案のある生活」に触れられていたので紹介したい。

 まず筆者も人のことが言えないのだが、日本のITの問題 - 英語力のなさだ。つまり、英語でリリースされたものを、日本語に翻訳されるまで読めないようでは問題だということである。昔ならいざ知らず、ネット社会で情報は一瞬にして世界に伝達される。そこで、最新のITに関する情報が英語でリリースされたものをすぐに読んで解釈する人と、数カ月後に出てくる翻訳を待つ人とでは、自ずから差が生まれてくるというわけだ。

 そして日本のIT - なぜ海外に打って出ない?でもう一つの問題点、IT分野で海外に出て行かないところを指摘している。

 ネットの分野で今後、日本が世界を席巻することができるのかどうか。高橋氏の指摘も踏まえつつ、考えてみる必要があるのかもしれない。

ネットで危険なのは若者ではない

 インターネットを利用するにあたってよく叫ばれるのが、「子供たちを有害なものから守ろう」というスローガン。しかし、ネットで本当に危険にさらされているのは子供たち、若者だけなのだろうか?

 小林啓倫氏「シロクマ日報」に投稿されたネットで危険なのは若者か、それとも……に、実に興味深い記事が紹介されている。ぜひ目を通してもらいたいと思う。

 これらを見て改めて思うのは、ネットを利用する際に最も注意が必要なのは、中高年以降であるということだ。未だにやむことがない情報流出事件も、若者だけではない、中高年が起こしているケースが多いのだ。

 特に、これまでPCを触ったこともなかったような人が定年を迎えるなどして初めて手にし、ネットを始める時にはよく注意をしたほうがよいだろう。もちろん、危険を回避すれば、新たな広がりを手にすることができるのである。

1日の生活時間とは

 最後に、興味深い統計について紹介しよう。

 今泉大輔氏「シリアルイノベーション」は、社会生活基本調査「1日の生活時間の配分」をじーっと眺めているとで総務省統計局の「生活基本調査」について触れている。

 やはり筆者も今泉氏同様、「時間帯、行動の種類別行動者率」のグラフが気になった。読者の皆さんは、圧倒的多数派だろうか、それとも少数派だろうか。このグラフを見て、筆者はどちらかというと少数派のほうに分類されてしまうかもしれないなと反省したのだった。

 以上、7月25日から8月1日にかけてのオルタナティブ・ブログに投稿されたエントリーから、筆者が気になったものをピックアップしてみた。

 しかし、本稿で取り上げたのは、膨大なエントリーが投稿されるオルタナティブ・ブログのごく一部に過ぎない。ぜひ、本記事をキッカケにして、ほかのオルタナティブ・ブログのエントリーを読んでいただきたいと思う。

 「最新投稿一覧」はRSS配信もしているので、最新の記事を探すことができる。また、最近書いていない人も含めて、「ブロガー一覧」からは、それぞれのブロガーの新着記事を見ることもできるのだ。リーダーなどを通じて積極的に活用していただければ幸いだ。

 ITの今を知る、新たな発見があるハズだ。

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