「ファイナンス担当者求む」、Appleの求人装い犯罪に加担させるスパム

Apple直営店のアルバイト募集を装った求人に応募すると、犯罪に手を貸すことになる。

» 2007年08月03日 08時22分 公開
[ITmedia]

 Apple直営店のアルバイト募集を装って、ユーザーを犯罪に加担させようとするスパムメールが見つかったと、ロシアのセキュリティ企業Kaspersky Labが伝えた。

 Kasperskyによると、このスパムは人気ブランドのAppleで働きたいと思う人が多いことにつけ込んで、「英国のAppleプレミアムリセラー」をかたり、「学生や在宅勤務者など、1日2、3時間働いてくれる人」を募集している。

 リンク先のサイトはApple正規サイト風のデザインとAppleのロゴ、それに自分たちのロゴを使い、Appleストアの写真を掲載して本物らしく見せかけてある。

 募集しているのは1日2、3時間、自宅で勤務できる「フリーランスのファイナンス担当者」。1週間で300〜2500ユーロの給与を提示し、応募者に氏名や電子メールアドレスを入力させるようになっている。

 しかしKasperskyによると、この求人で実際に募集しているのは犯罪に手を貸してくれる相手だという。トロイの木馬を使って他人の銀行口座からだまし取るなどして集めた金は、犯罪者の銀行口座に送金されるが、国外の銀行口座への大口送金が何件もあれば、銀行に感づかれる可能性がある。そこで一般人を雇い、自分たちに代わって不正な送金を受け取らせているという。

 こうした手口に引っかかり、求人に応募してしまう人は増えているという。しかしこれは犯罪に手を貸すことであり、法的責任を問われたり、自分の銀行口座が凍結・閉鎖されてしまうなどの深刻なツケを負うことになりかねないと、Kasperskyは警鐘を鳴らしている。

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