メールでファイルを送るとなぜダメなのかGroove 2007活用術(1/2 ページ)

メールを使ったファイルのやり取りは日常的に行われていますが、このやり方は便利な半面、問題も多いのです。この問題点と解決策をGrooveというソフトウェアを通して紹介していきます。

» 2007年08月13日 09時30分 公開
[下村恭(ハンズシステム),ITmedia]

 皆さんは、他人と情報を共有したいとき、どのような方法を利用していますか。

 ExcelやPowerPointの資料といったファイルの共有なら、Windowsの「ファイルの共有」機能を利用することもできます。また、社外など共有フォルダが使えない場合には、電子メールで送付するという方法が一般的に利用されているでしょう。社内社外を問わず、メールアドレスさえ持っていれば連絡や情報の共有が簡単に行え、非常に便利なことは言うまでもありません。

 こうした経緯から、日常の情報伝達や、社内外を通じた小規模なプロジェクトなどでは、メールを利用したいわゆる情報共有、コラボレーションを多く見かけます。

メールの何が問題なのか?

 しかし、メール主体のコラボレーションに問題がないかというと、そうでもないようです。例えば、共有している文書が更新されるたびに新しい版がメールで送られてくる(または送る)ことになり、文書量が多くなればなるほどメールの管理(最新版の文書の管理)が煩雑になってしまいます。おまけに、毎回文書全体を送付し直しているわけですから、メールの送受信にかかる時間も長くなってしまいます。複数の案件(プロジェクト)でこうしたファイルのやり取りを行っていたとなると、フォルダへの振り分け機能などを駆使してメール管理をしておかないと、午前中はメールを仕分けるだけで終わってしまうということにもなりかねません。

 また、プロジェクトとして一定のメンバー間のみで情報共有を行う場合、メールでコラボレーションを行うとなると、メーリングリストの開設やメーリングリストメンバーの管理などの仕事が発生し、プロジェクト責任者の雑用が増えることにもつながります。また、最も重要視しなければならない点として、電子メールでは通信が暗号化されていないため、別途、ファイルの暗号化を徹底するなどのポリシー作成や徹底という面倒も起こり得ます。

良い解決策はあるのか?

 では、メールがコラボレーションの主体となっている小規模のプロジェクトや、社外と協業するプロジェクトで抱えるこのような問題点はどのように解決できるのでしょうか。

 一般的に情報共有をするにあたって、最も推奨され利用されているのはグループウェアでしょう。代表にはIBM Lotus NotesやMicrosoft Exchange、NEC StarOfficeやサイボウズ Office、ネオジャパン desknet'sなどがあります。

 しかし、これらを利用するためにはサーバマシンやソフトウェアの準備、サービスの申し込みなどをしなければならず、設定や管理を含めてコストが掛かるなど、小規模なプロジェクトでは導入が難しいこともあります。

 このような問題に悩み、さまざまなコラボレーションツールを試したり、メールでの協業で工夫を重ねてきた皆さんに、手軽にできるお勧めの方法を紹介したいと思います。それは、Microsoft Office Groove 2007(以下Groove 2007)を利用する方法です。

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