住友電工、最大200Mbpsの同軸ケーブルモデムを発売

住友電気工業は、高速PLC技術を応用した同軸ケーブルモデムを企業向けに販売開始した。

» 2007年09月25日 19時16分 公開
[ITmedia]

 住友電気工業は9月25日、高速PLC(電力線通信)技術を応用した企業向け同軸ケーブルモデム「ACLC」シリーズを販売開始した。テレビアンテナ配線に用いられる同軸ケーブルで社内LANを構築できる製品で、電力線を利用するPLCの導入が難しい学校、医療機関、ホテルなどでの需要を見込む。

画像画像 親機のCAU2510(左側)と子機のCTE1510

 ACLCは親機(ヘッドエンド)の「CAU2510」、子機(CPE)の「CTE1510」からなる。同社の企業向けPLCモデム「PAU2210/PTE1310」をベースに開発されており、QoS(サービス品質)/VLAN機能や、リピータによるモデム991台の大規模接続機能などを実装。理論値で最大200Mbpsの通信速度を実現する。また実効速度は約100Mbpsと、PLCモデムの80Mbpsより高速化している。インタフェースは100BASE-TXと同軸がそれぞれ1ポート。

 ACLCで採用する同軸ケーブルは、高速PLCの伝送メディアとして使われる電力線に比べて線路品質が高く、電磁波がシールドされているため信号強度による漏えいの影響がないなどの長所がある。テレビアンテナ用同軸ケーブルに分配器で接続して利用するが、周波数多重方式のため既存のテレビ放送にも影響を与えないという。

 ACLCの実売価格は、CAU2510が9万円前後、CTE1510が2万5000前後。同社は2012年までに100億円の販売を計画している。

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