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» 2007年10月12日 07時00分 公開

人心掌握の鉄則:褒める、励ますはリーダーだけの仕事か?――モチベーション向上の秘策 (1/2)

褒めたり、励ましたりすることは、難しい。それにしてもモチベーション向上はリーダーだけが背負いこまなくてはならないのだろうか。

[アイティセレクト編集部]

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たまには俺もほめてくれ!

 誰にも、その時々の精神状態、いわゆる「気分」というものは変化する。上司であるあなたの気分も上下左右に揺れ動くのだから、部下も同様なのである。しかしリーダーとなった途端、そうした現実を忘れてしまうことが多い。自信をなくしてしまっていたり、現状に満足して次のステップに進もうとしなかったり、と部下の心理状態は刻々変化しているのにもかかわらず、簡単に、安易、声をかけるだけかけて放置していることが多いのではないか。

 「上に下に気を遣うことだけでも疲れるのに、心理状態まで見極めろというのは無理。勘弁してもらたい」と言いたくなるかもしれない。

 モチベーションを上げるために、部下のご機嫌をとる必要はない。部下もそんなことは望んでいない。「勘弁してもらいたい」と感じるのは、1対1の関係しか見ていないからではないだろうか。

 通常、1人の上司が確実にマネジメントできる部下の数は7〜8人と言われている。基本的なマネジメントでさえそうなのに、この上心理状態という明確にしにくいものを見極めるというのは至難の業だ。

 しかし至難の業だからといって、適当に部下に声をかけ、業務報告を聞いて、褒め言葉の1つもたまには言ってやるか、という態度では結果的にはマネジャー失格の烙印を押される恐れがある。何でもリーダーである自分がやるしかないんだと考えると、苦しくなってしまう。「俺もたまには褒めてもらいたいもんだよなー」とグチが出そうになるわけだ。

 リーダーが褒めなければ、意味がないのだろうか。多くのリーダーは意味がないと考えているかもしれない。「マネジャーたる私の言葉であるからこそ、モチベーションを上げる効果があるのだ」確かにそう考える、考えたい、きっとそうだ、というマネジャーは多い。

 しかし、モチベーション向上は1人のリーダーがカリスマ的な指導者に生まれ変わらなければ実現不可能な問題ではない。

 要は仕組み作りなのである。モチベーションが上がる仕組みを作るのがマネジャーの仕事だといえるだろう。その仕組みの中でマネジャーが主役となり、孤軍奮闘する必要はない。

部下同士が褒め合いやる気溢れる集団に

 では、具体的にどのような仕組みが部下のモチベーションを高めるのか。ぜひここで紹介しておきたいのは「社員同士が褒め合う」仕組みだ。

 尊敬する上司から褒められるのは、たしかにうれしい。ただ、一緒に働く仲間から認められるのは、それに優るとも劣らない喜びがある。社員同士がお互いに褒め合う企業文化として定着すれば、さらにモチベーションの高い集団になることは請け合いだ。

 ただ、こんな声も聞こえてきそうだ。「いやー、うちは無理。意外と仲が悪い者と良い者で別れてしまっているから。いきなり褒めあえって言っても、難しいよ」業務に支障がなければ「みんな仲良くしろ」というのもおかしな話だ。

 問題は、褒め合う習慣をどのような仕組みで定着させるかということだ。実例として、3社の取り組みを紹介しておこう。

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