手元に届いた「イマドキの日本語スパムメール」それでスパムはなくなるの?編不定期集中企画(3/3 ページ)

» 2007年10月30日 00時30分 公開
[小林哲雄,ITmedia]
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まずはフィルタを入れる

 スパム撃退の手段としてフィルタが有効なのは言うまでもない。件のメールもYahoo!メールの標準迷惑メールフィルタ(無償提供)を入れてある。先の表で未読となっている欄があるが、ここ数カ月は気をつけて受信箱に届いたスパムは既読にしてある。つまり、未読のものはフィルタで撃退されたものとして見てほしい。かなり有用であることは数字を見れば歴然としているが、撃退率が高くても分母が増えており、今月はすでに20通以上がすり抜けていることが分かる。これも特定のメールが多く、一部のスパム業者がYahoo!メールフィルタを通過するためのテクニックを駆使しているのかもしれない。

 Yahoo!の標準フィルタは「大量同時送信」をブロックする傾向がある。例えば、2006年冒頭に起きた「楽天ポイントの騒動」のお詫びメールは、私のほかのメールアドレスで迷惑メールとして引っかかった。一部の企業メールも大量送信を行っているため、筆者の経験では某社の「プレスリリース」が引っかかっている。

Yahoo!メールの迷惑メールに入ったメールには「X-YahooFilteredBulk:」という独自ヘッダが追加されているため、筆者は「Yahoo!は大量送信をスパムと疑っている」と判断している。ちなみにこのメールは台湾からの送付だった
2006年冒頭に届いた「楽天からのお詫びメール」は冒頭の宛先人以外の文面が同じだったためか、あまりにも膨大なメール数だったためなのか分からないが、Yahoo!メールの迷惑メール扱いになっていた。ちなみに筆者のこれは正規の利用であったため、後日加算処理が行われ、その旨を告げるメールが届いた

 大量同時送付がスパムのパターンである以上、汎用フィルタに文句は言えないだろう(Gmailのフィルタにも某社は引っかかっている)。逆に言うと、企業が発信するメールを確実に顧客に届けるためには、送付方法に配慮しておく必要がありそうだ。

 今回は時間がなかったので分析がやや甘くなったが、次回があれば「スパム送信元の変異」あたりを調査したい。

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