Intelの「Penryn」の生産はスケジュール通りの模様

HPおよびLenovoのワークステーションの発表により、「Harpertown」のコードネームで呼ばれていた新しいクアッドコア「Xeon 5400」シリーズの詳細がかなり明らかになってきた。

» 2007年11月09日 06時00分 公開
[Scott Ferguson,eWEEK]
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 Intelは、45ナノメートル(nm)プロセッサの量産準備を整えたようだ。カリフォルニア州サンタクララに本社を構える巨大チップメーカーのIntelは、同社の45nm製品である「Penryn」シリーズの詳細については11月12日に公式に発表するとしているが、LenovoとHewlett-Packard(HP)の新製品発表は、Intelがこれらのプロセッサの量産準備を完了したことを示唆している。

 両社の発表から推測すれば、Intelは新プロセッサをクリスマスシーズンにコンシューマーの手元に届け、企業バイヤーには2008年度の新規IT予算の承認時期までに提供する準備を整えたようだ。

 InStat Groupのリサーチディレクター、ジム・マクレガー氏は、「Intelは2カ月ほど前から生産態勢に入っており、これらのプロセッサの量産準備が整ったようだ。この18カ月間、Intelでは新プロセッサの生産についてはスケジュール通り、あるいはスケジュールよりも先に進んでいるという状況だった。90nm製造ラインでは多少問題が起きたが、それを除けば、順調な生産が続いてきた」と話す。

 LenovoとHPが発表したワークステーションモデルは、Intelがまだ正式に発表していないPenrynチップに関する新たな情報も提供してくれた。例えば、両社がリリースするPCはデュアルコアの「Xeon 5200」シリーズプロセッサを搭載する。これは新しい45nm製造プロセスをベースとしたチップで、従来は「Wolfdale DP」のコードネームで呼ばれていた。

 デュアルコアXeon 5200シリーズはクロック速度が最大3.33GHzで、6Mバイトの2次キャッシュを搭載する。プロセッサとデータをやり取りするバスであるFSB(Front Side Bus)の速度は1333MHz。

 両社のワークステーションの発表により、以前に「Harpertown」のコードネームで呼ばれていた新しいクアッドコア「Xeon 5400」シリーズの詳細も一部明らかになった。これらのモデルはクロック速度が2.0〜3.16GHzで、12Mバイトの2次キャッシュを搭載し、FSBの速度は1333MHzとなっている。

 Intelによると、Penrynシリーズは数カ月にわたって段階的にリリースされる予定で、最初にサーバ、ワークステーションおよびハイエンドのデスクトップ向けのプロセッサを投入し、その後でメインストリーム/ビジネスデスクトップ用のチップ、そして2008年半ばまでにノートPC用のチップを投入するとしている。これらの45nmプロセッサに関するそのほかの詳細(サーマルエンベロープなど)は公表されていない。

 Intelは10月、Penrynプロセッサの需要に対応するために、アリゾナ州チャンドラーに30億ドルを投じて建設した製造施設「Fab 32」で、第1ラウンドの45nmマイクロプロセッサの量産を既に開始したと発表した

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