Red Hatが明かした今後のロードマップTrend Insight(2/2 ページ)

» 2007年11月13日 00時00分 公開
[Lisa-Hoover,Open Tech Press]
SourceForge.JP Magazine
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クラウドコンピューティングへの進出

 大規模なインフラに全力を注ぐ準備が整っていない企業やそうしたインフラを常に必要とするわけではない企業のために、同社はAmazon Web Servicesと提携して従量課金制のクラウドコンピューティングサービスを提供することも発表した

 企業はAmazonのElastic Compute Cloud(EC2)を介してRHELと3400を超える動作確認済アプライアンスにアクセスすることができ、必要なサービスおよびその使用分だけの料金を支払うことになる。また、顧客が望めば1時間単位の課金にするともできる。月額基本料はユーザー1人当たり19ドルであり、1時間当たりの料金は0.21ドルから0.94ドルまでの幅があって顧客の選択する帯域幅とストレージの使用量、計算インスタンスのサイズに応じて変わる。

 現在EC2は非公開βの段階だが、年末までには一般に利用可能になる見込みだ。テクニカルサポートはRed Hat側からの提供が予定されている。ただし、同社はAmazonとの提携の具体的な条件についてはコメントを差し控えた。

仮想化の実現

 コーミア氏は、仮想化技術を備えたRed Hat Enterprise Linux 5.1のリリースについても発表した。ほとんどの顧客は仮想化コンピューティング環境を求めているが、現行の製品ではマルチコアCPUをサポートしていないという理由でこれに反対する声も多い、と彼は説明する。その結果、顧客は所有するインフラを十分に活用できなかったり、複数の仮想化ソリューションの採用をあきらめたりすることになる。

 同氏によると、RHEL 5.1では、スタンドアロン、物理または仮想システム、クラウドコンピューティング環境など、大小さまざまな規模の環境にわたって高いレベルのスケーラビリティを実現することでこうした障害を克服しているという。

 RHEL 5.1はWindowsゲストをEnterprise Linuxゲストと遜色なく実行することができる。ライブ移行、可用性の高いクラスターリング、ストレージ仮想化、フェイルオーバソフトウェアのすべてが含まれるRHEL 5.1のダウンロードパッケージは、Red Hat Network経由で顧客向けに提供されている。

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