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» 2007年12月03日 20時10分 公開

MIJS標準の第一弾登場:「オーディオコンポ」を目指した標準規格、SaaS化も視野に (1/2)

MIJSコンソーシアムは、第2回カンファレンスで「MIJS標準規格」の第一弾を発表。同時に来年度に向けたSaaS利用形態での選択肢も増やす考えを示した。

[富永康信(ロビンソン),ITmedia]

 国産アプリケーションソフトウェアベンダーの連携団体であるMIJS(Made In Japan Software)コンソーシアムは、11月29日開催の「第2回MIJSカンファレンス『Japan』」において、活動成果となる「MIJS標準規格」の第一弾を発表した。

画像 「MIJS以外の企業にも自由に標準規格を使ってもらい、日本のIT業界の発展につなげたい」と語るMIJS技術部会部会長の梅田氏

オーディオ業界より35年遅れで実現するベスト・オブ・ブリード

 冒頭、MIJS技術部会の部会長を務める梅田弘之システムインテグレータの代表取締役社長は、「アプリケーションパッケージ業界ではある動きがある。1社のベンダーが会計から生産管理、CRM(Customer Relationship Management)、SCM(Supply Chain Management)などの機能を拡張し、一枚岩(モノリシック)で提供するスイート製品の提供形態を目指していた時代があった。しかし、それぞれの機能の制限や利用者側の商習慣などを考えるとスイートには限界が見えてきた」と語る。

 そんな中、ここ数年、適材適所で優れた製品を選択しユーザーニーズに合わせた形で使う「ベスト・オブ・ブリード」という考え方が急速に始まっているという。

 MIJSに加盟するアプリケーションベンダーには、会計だけでも「SuperStream」や「弥生」「GRANDIT」など複数存在し、それらを顧客のニーズに合った形で提供することが、MIJS誕生の背景にあった。そんなベスト・オブ・ブリードを実現する条件としては、サービスを疎結合するSOA(サービス指向アーキテクチャー)化へのアプローチが不可欠だが、その際に必要となるのがインタフェースの標準規格化。しかし、従来のベスト・オブ・ブリードでは個々アプリケーション利用において、このインタフェースの統一がなされていなかった。

 「オーディオ業界ではすでに35年前からコンポーネント化の考え方が取り入れられている。IT業界でもSOAの流れにのっとり、インタフェースを統一することでユーザーの利便性を目指さなければ未来はない」と言う梅田氏は、MIJS結成直後からインタフェースの標準規格化に取り組んできたことを明かす。

データ連携に向けた3つの視点

 MIJSの製品連携では3つの視点でデータ連携が考えられている。製品間で発生するデータ連携のための「トランザクション連携」、社員情報や顧客情報などマスターデータ連携のための「マスター連携」、そして横断的機能インフラをモジュール化しアプリケーションから切り離した「共通インフラ化」だ。さらに、既存のアプリケーション同士を連携し、データを流通させるためのアダプタも開発した。

画像 トランザクション連携、マスター連携、共通インフラ化でアプリケーション間データ連携を実現

 MIJS参加企業24社のうち、半数近くは業務アプリケーションの製品を持つが、その他の企業で共通インフラ機能を構成する帳票やジョブ、会計などを持つため、具体的に網羅することができたという。

 「これまでの標準規格は、VAN(付加価値通信網)やEDI(電子データ交換)など企業間取引におけるエクスターナルな規格が主流だった。しかしMIJSでは、企業間アプリケーション連携のためのインターナルな規格でベスト・オブ・ブリードを実現した」(梅田氏)

 また、今年10月に、東京・麹町にあるクオリティの東京本社屋内に「バーチャル検証センター」を開設したことで、各種製品をプレインストールしたサーバを活用し、製品連携の検証をリモートで行えるという。

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