2008年はサイバー諜報活動が国際規模に増え、個人や電子商取引サービスにセキュリティの脅威が拡大する――マカフィーはサイバーセキュリティの年次報告書を発表した。
マカフィーは12月6日、サイバーセキュリティに関する年次研究報告書「McAfee Virtual Criminology Report Vol.3」を発表した。
同報告書によると、2008年の動向として、電力、航空管制、金融市場、政府システムなどの国家インフラのネットワークシステムをターゲットに、トロイの木馬やボットを使って国家間の機密情報を集めるサイバー諜報活動が国際規模で増加すると指摘している。
また、Webによる諜報活動を行う国が120カ国あること、政府や関係諸機関はサイバー諜報活動とサイバー攻撃を相互に行っていること、サイバー攻撃の多くは中国から発信されていることなどが報告された。
個人データやオンラインサービスにおいてもセキュリティ脅威が拡大している。VoIPソフトウェアを用いて複数のフィッシングを行う「ヴィッシング」攻撃や、電話回線に不正侵入し長距離電話をする「フリーキング」が注目を集めている。また、銀行への継続的なサイバー攻撃により、オンラインバンキングサービスの信頼が損なわれると報告している。
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「サイバー聖戦」の攻撃技術、犯罪組織に遠く及ばずCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.