KDDI陣営とウィルコムに次世代無線免許――他社はMVNOを模索

2.5GHz帯を利用する次世代無線サービスの周波数免許がKDDI陣営とウィルコムに決定した。申請が認められなかったドコモ陣営やソフトバンク陣営はMVNO(仮想移動体通信事業者)での参入を模索する。

» 2007年12月21日 18時35分 公開
[ITmedia]

 総務省は12月21日、2.5GHz帯を利用する次世代無線サービスの周波数免許をKDDIらが出資する「ワイヤレスブロードバンド企画」とウィルコムへ交付することを決定した。免許を申請をしていたNTTドコモ陣営、ソフトバンクとイー・アクセス陣営は、MVNO(仮想移動体通信事業者)での参入を模索する。

 2.5GHz帯の周波数免許を巡っては、ワイヤレスブロードバンド企画とウィルコムのほか、NTTドコモやアッカ・ネットワークスらが出資する「アッカ・ワイヤレス」、ソフトバンクやイー・アクセスらが出資する「オープンワイヤレスネットワーク」が申請していた。

 アッカ・ネットワークスは同日声明を発表し、「周到な事業計画を立てたが、評価を受けなかったことは誠に遺憾」とコメントした。今後の事業展開については、「認定された事業者が提供するオープンなMVNOを活用する」としている。

 オープンワイヤレスネットワークも声明を発表し、「この評価は納得できず、受け入れ難い。われわれの要望が反映されていないのは誠に遺憾」とコメントした。ソフトバンクとイー・アクセスは、20日に開催した記者会見で、「グループ全体でMVNOの可能性を検討したい」(宮川潤一ソフトバンクBB取締役)、「MVNOとしてでも参入したい」(千本倖生イー・アクセス会長)と述べていた。

 次世代PHS方式を推進するウィルコムを除いた各社は、モバイルWiMAX方式での参入を表明していたため、MVNOで参入する場合にはワイヤレスブロードバンド企画が構築するネットワークインフラを利用してサービスを提供する形になるとみられている。

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