ついに手にしたOLPCのXOラップトップSuper Review(2/4 ページ)

» 2008年01月09日 11時30分 公開
[Joe-Barr,Open Tech Press]
SourceForge.JP Magazine

魅力的なUI

 XOのUIであるSugarは目新しくてほかに類を見ないインタフェースであり、独自の操作法が採用されている。どれほど昔からコンピュータを使ってきた人でも、XOのために新たな用語を幾つかボキャブラリに追加する必要があるだろう。このインタフェースは、複数のデスクトップではなく、ビューとしてとらえる。ビューには、ネイバフッド、グループ、ホーム、アクティビティの4つがある。ネイバフッドビューには、XOから参照できるすべての無線アクティビティが表示される。また、ほかのXOユーザーとの直接接続はグループビューに表示される。ホームビューは通常のデスクトップ表示とよく似たもので、ビューの変更、バッテリーおよびWi-Fi接続の状態確認、新規アクティビティの選択、それまでに開いていたアクティビティへの切り替えが行える。

G1G1 XO G1G1 XO

 XOの起動には90秒ほどかかり、ブートが終わると写真に示すようなホームビューが表示される。ほかのビューに変えるには、ホームビューの左上にあるアイコンをクリックする。あるいは、それぞれのアイコンと同じマークの付いた4つのキーの1つを使ってもビューの切り替えが可能だ。これらのキーは、一般的なキーボードのF1〜F4キーのある場所に配置されている。

 画面中央の棒を交差させたような図形がユーザー自身を表している。それを囲むリング状の領域には、現在開いているアクティビティが表示される。リングの下にある2つのアイコンは、XOのバッテリーおよび無線接続の各状態を示している。ホームビューの一番下のトレイには利用可能な各種アクティビティが並び、トレイの両端にある矢印アイコンでアイコン表示を左右にスクロールさせることができる。デフォルトで用意されているアクティビティとしては、チャット、Web閲覧、文書作成、写真または動画の撮影、デジタルアート、音楽、ゲーム、電卓、ニュース閲覧などがある。

インターネット上でのネイバフッドビュー インターネット上でのネイバフッドビュー

 ネットワークに接続するには、まずネイバフッドビューに切り替えて利用可能な接続を確認する。XOで無線接続を利用する場合、接続先として無線アクセスポイント(AP)、スクールメッシュサーバ、ほかのXOユーザーへの直接接続の3つがある。各接続先はネイバフッドビュー内に丸い印として表示され、信号強度は丸の塗りつぶし度合いで示される。丸印の上にカーソルを持っていくと、その接続先がAPと無線ユーザーのどちらかが分かる。APの場合はESSIDが表示され、無線ユーザーの場合は“Mesh Network”(メッシュネットワーク)という文字列の後にチャンネル番号が表示される。そのほかのXOは、丸ではなく、棒を交差させた図形として表示される。

 どの接続先を使ってインターネットに接続するか決めたら、該当するアイコンをクリックする。接続先で暗号化が使用されている場合はキーの入力が求められるが、そうでなければそのまま接続が確立されるはずだ。XOのG1G1(Give One Get One)バージョンはデフォルトではWPAをサポートしていないが、LinuxでWPAを自力で設定する方法を知っていれば、XOでも同じように設定できる。

 きっと身近にXOユーザーはあまりいないだろうから、インターネット経由でほかのXOユーザーに接続するヒントを記しておこう。まず、ホームビューでアクティビティ・トレイの右側にある矢印をクリックし、ターミナル・アクティビティ(Terminal Activity)のアイコンを選択する。どのアイコンか分からない場合は、アイコンの上にカーソルを置けばその名前がテキストボックスに表示される。読み込みが終わるまで数秒待つと、ターミナルアクティビティが現われるので、その内側をクリックして次のように入力する。


sugar-control-panel -s jabber xochat.org

 続いて、Ctrl+Alt+Eraseの各キーをすべて同時に押してSugarをリロードする。リロード完了後、ネイバフッドビューに切り替えるとほかのXOユーザーのアイコンが表示されるはずだ。また、XOでチャットを行うための新しいタイプのアイコンが表示される場合もある。

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