2008年のSMB市場はERP導入の全盛期――ノークリサーチが短観

「2008年は中堅・中小企業によるERP製品の導入全盛期になる」と話すのは、中堅中小企業専門のIT調査会社ノークリサーチの伊嶋謙二社長だ。

» 2008年01月15日 20時20分 公開
[ITmedia]

 「2008年は中堅・中小企業によるERP製品の導入全盛期になる」と話すのは、中堅中小企業専門のIT調査会社ノークリサーチの伊嶋謙二社長だ。「ノーク伊嶋のSMB短観」を2008年の展望として発表した。エンタープライズ市場でERPの導入が踊り場を迎える中で、中堅・中小市場(SMB)では今まさに拡大期を迎えているという。

 同社は、2007年11月に「2007年版中堅中小企業向けERP市場の実態と展望レポート」を発刊。それによると「エンタープライズ市場が踊り場を迎える一方で、SMB市場におけるERP導入は拡大期を迎える」との結論に達したという。

 一方で、「SaaSはSMB市場ではスロースタート」と伊嶋氏は続ける。SaaSの中堅中小企業での導入はまだまだ少ないという。SMB市場はERP製品の導入全盛期を迎えており、今のところSaaS導入企業が増える見込みはなさそうとの見方を示した。

SaaaSの認知度と利用動向

 一方で、IT投資という観点からすると、SMB市場では「守りのIT投資が主流」(同氏)という。内部統制、セキュリティ、アウトソーシング、運用管理などを重視する企業が多くなる傾向が、2007年に引き続きますます強くなるとの見解だ。

 これまでバラバラに導入してきたサーバ、PC、アプリケーションなどの管理体制に問題があることが浮き彫りになり、サーバ統合などの施策をする企業が増えるとしている。

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