Ruby.NETプロジェクトのリーダーがMSを支持(2/2 ページ)

» 2008年02月08日 11時56分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK
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Ruby.NETプロジェクト継続を望む声も

 ラム氏は2月5日の米eWEEKのインタビューで、Lang.NETカンファレンスが終わった後でケリー氏から連絡があったことを明らかにした。「次に何をしたいかを話したいということだった。彼は、Lang.NETでDLRについて詳しく知ったことで決心したのだと思う。われわれはIronRubyで彼が貢献できる分野について話し合った。彼の本当の関心は、製品を出荷することではなく、学術的な観点に基づくものだ。結局、大学が業務品質のコンパイラの開発に携わるのは少し変ではないかということになった」

 ケリー氏も電子メールで同じようなことを述べている――「研究者としてのわたしの主要な関心事は製品を開発することではなく、革新的な新アイデアを生み出し、そのアイデアを現実の世界で利用してもらうことによってインパクトを与えることだ」。

 さらにケリー氏によると、Microsoftは同氏の決定に影響を与えようとはしなかったという。

 「われわれの力を合わせれば、無駄な重複作業を避けることができる。より多くの人々が並行してライブラリの開発に取り組めば、実際のプログラムが動作する.NET用Rubyをより早く提供できることになる」とラム氏は話す。

 ラム氏とケリー氏によると、両方のプロジェクトの中心的な目標は、人気の高いRuby on Railsフレームワークを.NET上で動作させることだという。

 一方、前述のRuby.NETのディスカッショングループの会議スレッドでは、一部のRuby.NET支援者らが、ケリー氏の決定を尊重するとしながらも、Ruby.NETプロジェクトを中止する理由は見当たらないと述べている。

 Neward & Associatesの創業者、テッド・ニューアード氏は、「わたしは今でも、静的コンパイラ型のRubyと、CLR上で動作する動的インタープリタ型のRubyの両方に対するニーズが存在すると考えている。Ruby.NETは前者であり、IronRubyは後者だ」と語る。

 3rd & Urbanの共同創業者でチーフアーキテクトのM・デビッド・ピーターソン氏は、「Ruby.NETが“現時点で”.NET開発者に提供できるものと、IronRubyが当面、.NET開発者に“提供できない”ものの間には明確な区別が存在する。これはRuby.NETプロジェクトを継続する主要な目的の1つだとわたしは考えている」と述べている。

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