「中国でもサービスの質を落とさない」――トランスコスモスが海外事業を強化

中国ビジネスを積極的に拡大するトランスコスモスは、日本でのノウハウを生かしたITアウトソーシングサービスで、日本から進出する企業を支援する。

» 2008年03月13日 10時18分 公開
[伏見学,ITmedia]

 トランスコスモスは3月12日、中国に進出する日本企業への支援サービスを強化すると発表した。中国に保有するグループ企業のネットワークを生かし、中国進出の計画立案から、システム開発、販売企画、消費者向けのサポート業務までをワンストップで提供する。

トランスコスモスが展開するトータルサービス トランスコスモスが展開するトータルサービス

 同社は、現在までに中国に関連企業14社を抱える。1995年にシステム開発の大宇宙信息創造(中国)有限公司を設立したのを皮切りに、コールセンターのWecosmos、ネット広告代理店のTENSYN Interactive、データエントリー業務やオフショア開発の大宇宙信息系統(上海)有限公司などを相次いで設立した。石見浩一副社長は「ここ2年半で土台ができた。中国でも質を落とさずに、日本と同様のサービスレベルを実現できるようになった」と説明した。

質の高いサービスを強調する石見浩一副社長 質の高いサービスを強調する石見浩一副社長

 日本企業が中国市場に参入する上で、いくつかの課題に直面する。特に、文化面の違いや、現地社員の教育、サービス品質の確保など本業以外での問題点が大きいという。石見氏は「顧客企業が中国で本来のコア業務に集中できるよう、われわれはあくまでバックオフィスのサービスに徹する」と強調した。

 具体的にこの新サービスを活用したのが、中国の富裕層女性を対象にB2Cメディアマーケティングコンサルティングを実施する合弁会社、スタイルエイジだ。同社は、ECサイト「Style-age.com」の運営事業を中心に、中国国内でファッション誌の広告事業やメディアコンサルティング事業を展開する。新サービスは、これらの販促業務やシステム構築などを支援する。

 トランスコスモスは、2010年度までに500社への導入、売り上げで236億円を目指す。

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