将来を見据えるNovellのホブセピアンCEO

ロン・ホブセピアンCEOによると、同社は今後も主要パートナーとともに革新的なエコシステムの構築を進める計画だ。

» 2008年03月18日 15時06分 公開
[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK

 ソルトレークシティで開催の「BrainShare 2008」カンファレンスにおいてNovellのロン・ホブセピアンCEOは3月17日の開幕キーノートスピーチの演壇に立ち、この1年間で達成されたこと、そして今後1年間で同氏がやろうとしていることについて語った。

 この講演でホブセピアン氏は、同社の財務実績と安定性を強調するとともに、製品ラインの拡充と顧客ベースの拡大を目指す姿勢をアピールした。

 さらに同氏は、Microsoft、SAP、Oracle、Hewlett-Packard、IBMなどの企業との協力関係を通じて得られた新しいアイデアを今後も追求するとともに、デスクトップとサーバ分野で新たなパートナーを獲得する方針であると語った。

 ホブセピアン氏は、Novellがこの1年間、全社一丸となってビジネスモデルを改革し、フォーカスを修正したことについても語った。

 同氏はeWEEKの取材で、「久しぶりにマクロレベルで収益が安定化し、第1四半期にマイナスだった当社の営業利益率は、第4四半期にはプラス8%に転じた」と語っている。

 ホブセピアン氏は、自身がCEO就任直後に導入した戦略を堅持する方針であり、さらに新たな戦略を打ち出すことはしないという。Novellはかつて、日替わり定食のように次々と新たな戦略を打ち出して顧客を混乱させたことも多かった。

 「しかしNovellの戦略は固定的で融通が利かないというものではなく、Linux、仮想化、認証技術などの分野を中心としてさらに洗練されるだろう」(同氏)

 またホブセピアン氏は、同社のビジネスモデルの改革をさらに進める一方で、主要パートナーとともに革新的なエコシステムを構築する取り組みも継続する考えだ。

 「今年末には、Novellの異種混在型仮想化ツール、そしてSUSE Linuxをコアプラットフォームとしてその上に構築される異種混在型認証フレームワークを利用する大口顧客を多数確保したい」と同氏は言う。

 さらにホブセピアン氏は、株主に対して、「彼らが昨年、2倍の利益を確保したこと、そして当社が正しい方向に向かっており、素晴らしいイノベーションが生まれようとしていることに注目してもらいたい」と語っている。

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