最初に導入したW-ZERO3は、タッチ入力に対応した大画面ディスプレイを搭載しているため、業務データの処理がしやすいと現場からの評価を得た。だが、一般的な携帯電話とは異なるモバイルPCのようなデザイン、また大きなサイズの筐体では通話用途を十分に満たすのが難しく、業務データの処理に使われることがほとんどだった。
現在運用するAdvanced/W-ZERO3[es]は、最初のW-ZERO3よりも小型・軽量化され、デザインも一般的な携帯電話に近いものとなっている。「Advanced/W-ZERO3[es]の登場で、ようやく目標としているモバイル環境に一歩近づいた」と福島氏はいう。残る課題は、過酷な現場環境での使用に耐える堅牢性、そして業務活用をさらに進めるための機能の向上だと話す。
「屋外で使用するため損傷などのトラブルが多く、できればバッテリの長時間化もお願いしたい。また現場報告に写真を用いることも多く、端末のカメラ機能では本格的なデジタルカメラに匹敵するような機能をぜひ実現していただきたい」(福島氏)
現在市販されているスマートフォン端末の多くは一般利用を想定しているため、同社のように屋外業務に適した耐久性の高い端末の実現を求める企業は多いようだ。
今後の展開について、福島氏はスマートフォンで利用する情報の拡充や導入部門の拡大に取り組むという。また、他業種へのスマートフォンシステムの普及にも期待したいと話す。
「生活インフラに直接携わる仕事なので、地域の暮らしに貢献できるようなスマートフォン活用の可能性をさらに追求したいですね」(福島氏)
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