日本IBM、2015年に向け金融ビジョン実現のロードマップを発表

日本IBMが金融業界の変革を実現するためのロードマップを発表。4つのポイントを踏まえた業務システムを提案。

» 2008年04月10日 12時50分 公開
[ITmedia]

 日本IBMは、同社のSOAソリューションを体系化し、金融サービス変革を支援する取り組みを発表した。

 発表の背景と目的には、日本の金融機関を取り巻く経営環境が変化し続けているために、2015年に向けた金融ビジネスとビジョンを策定することがある。同社は、変革を実現するためのロードマップと、SOA(サービス指向アーキテクチャ)に基づくソリューション体系を明らかにした。

 「グローバリゼーションの加速による競争の激化や次世代ネットワーク(NGN)、Web2.0、3Dインターネットをはじめとするテクノロジーの発展による新たな顧客接点の出現、商品・サービスの洗練や多様化など、金融業界はかつてない変化の波に直面している」と同社はコメントした。

 今回の発表で大きなキーワードとしているのは、「少子高齢化」「チャネルフリー」「キャッシュレス」「ボーダーレス」の4つ。

 例えば、高齢顧客層が新しいニーズを生み出し、窓口業務などの顧客チャネルはネットワークで対応。電子マネーによる小口決済のキャッシュレス化が進むことが予想される。また、非金融業との協業や合併が進み、業務提携の増加は金融業務のボーダーが変化することも予想できるものだという。

 日本IBMが明らかとしたビジョンは、このような変化に対応することができる金融ビジネスの「あるべき姿」を示すものだと語っている。

 これに先行し同社は2006年12月、既存の基幹系システムと新規システムとの連携を可能にするSOAを活用するソリューション「Rapid Enterprise Renovation for Financial Services Systems」(SOA RER for FSS)を発表している。SOA RER for FSSにより、40社を超える金融機関に採用されている勘定系システム「IBM Data Systems Environment Banking (IBM DSE)」もSOAを活用した新システムとの連携が実現しているという。

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