「HP Asia Pacific & Japan Executive Forum 2008」では、メインフレームの置き換えで、コストを大幅削減した事例が紹介された。HP幹部にメインフレーム大国ニッポンへの取り組みも聞いた。
インドネシア・バリ島で4月16日に開幕した「HP Asia Pacific & Japan Executive Forum 2008」では、ユーザー企業が参加したパネルディスカッションが行われ、Philippines National BankがメインフレームからHP Integrity Superdomeに移行した事例が紹介された。
パネラーとして参加した同行のシンシア・ビセント執行副社長兼CTOは、「メインフレームの置き換えは、考えてみれば、恐ろしい話。しかし、コストを30%削減できた。今は浮いた予算で顧客志向の新規プロジェクトに投資できるようになった」と話す。
メインフレームからの移行でコスト削減や俊敏性を得ようとしているアジア太平洋地域の企業は、同行だけではない。
HPは4月17日、現地発のニュースリリースを出し、この18カ月で日本のアステラス製薬、韓国のShinhan Bank(新韓銀行)やPosco(浦項製鉄)など、50以上の顧客がメインフレームからHP Integrityサーバに移行したことを明らかにした。
HP Integrityを核とした信頼性の高いエンタープライズサーバソリューションを提供するBusiness Critical Systems部門でアジア太平洋地域を統括するハーバート・ツウェンガー副社長は、「アプローチとしては、ストレージやデータベースの移行を足掛かりとし、次第にアプリケーションをJavaなどでモダン化していく。われわれは、サラウンド(surround)戦略と呼んでおり、各国で成功しているアプローチだ」と話す。
同社は今月9日、レガシーアプリケーションのモダン化ソリューションを発表するとともに、ショーケースセンターを東京にも開設したばかりだ。
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