中国・四川省の大地震から日も浅いが、こうした大地震にサーバルームは本当に耐えられるのかを研究したリポートがAPC Japanから発表された。
中国・四川省を突如襲った大地震。現地のITベンダーの被害は軽微とのリポートも上がっているが、地震動とサーバルームの関係を研究した報告がAPC Japanから5月13日に発表された。
これはラックの耐震結果を産業界や教育界で生かすことを目的に、同社が明治大学と産学連携で進めている共同研究で、2007年9月には、ある特殊な環境下で阪神淡路大震災規模以上の地震に耐えることを実証している。ただし、このときの研究では、ラック1台で、かつ地面に設置という実際の利用シーンとはかけ離れた状態であった。
今回の実験では、応答加速度が地震動の数倍に増幅される6階建ての鉄骨構造建物の6階、16階建ての鉄骨構造建物の16階それぞれで同社のサーバ専用ラック「NetShelter SX」を2台と冷却システム「InRowRC」を1台を単独もしくは連結した場合に、兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)クラスの地震動に耐えられるかを調査した。
実験の結果、NetShelter SXはラックを連結させることで耐震対策が向上するラックであり、かつ兵庫県南部地震規模以上の地震動にも耐えることが可能であると証明されたとしている。
この実証実験によって同社製品の耐震性能を証明した形だが、実際には免震機能も重要であると指摘、ベストソリューションズと共同開発したNetShelter SXの基礎部に取り付けて利用するラック免震装置「ISO-Modular for APC」の発表も行っている。ISO-Modular for APCの価格は40万円で5月20日から出荷される。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.