「UPS、入れておしまい、あぁ安心」――思わず一句を読みたくなるようなUPSに対する理解度の低さがAPCの調査で明らかになった。
無停電電源装置(UPS)を導入している企業は多い。しかし、それが正しく運用されていないとしたら……。APC Japanが企業ユーザーを対象に実施した「UPSの利用状況に関するアンケート」の結果からは、多くのユーザーがUPSの機能を活用するための管理方法を実施していないことが判明した。
同調査は、同社のUPS製品を購入した2万2000人に対して行われ、1500件の有効回答を得たもの。
この結果によると、UPSが実際に作動した経験を持つユーザーは8割以上で、そのうち8割以上が、送電ルートやビル内電力供給といった設備上の不可抗力と回答している。
また、UPS の管理方法については、回答者の9割以上が、UPSには寿命があることを認識しながらも、そのうち定期的な点検を実施しているのは半数以下であることと、回答者の6割以上がUPS本体からの警報音のみで動作監視を行っていることが判明した。
つまり、UPSが実際に作動した経験を持ち、その必要性は認識しつつも、多くのユーザーがUPSの設置で満足してしまい、本来の目的である安定したシステム稼働と効率的な運用の実現がなされていない現状が明らかとなった格好だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.