Intelのテラスケール技術、2年以内に登場か(1/2 ページ)

Intelが80コアプロセッサ向けに開発している技術の一部は、2009年または2010年にリリース予定のLarrabeeに組み込まれる予定だ。

» 2008年06月13日 13時03分 公開
[Scott Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 米Intelにはまだテラスケールプロセッサを市場に投入する計画はないが、同社の研究チームが80コアプロセッサ技術向けに開発してきた技術の一部は、2年以内に登場するかもしれない。

 IntelのResearch Dayで、同社のマイクロプロセッサ研究所技術管理ディレクターのジェリー・バウティスタ氏は、テラスケールプロジェクトで開発した技術の幾つかを今後のIntelプロセッサに取り入れるための取り組みについて説明した。

 同社は2006年末と2007年初めに、初めて3.16GHzで1TFLOPS(1秒間に1兆回の演算ができる)のテラスケールプロセッサのプロトタイプの詳細を明らかにした。同社にはこの種のプロセッサを市場で販売する正式な計画はないが、バウティスタ氏は、同社の研究者はまだ開発したものの限界を調べているところだと話している。

 「まだ調べて、学んで、作業しているところだ」と同氏はeWEEKに語った。「このようないい研究材料が手に入ったら、われわれはそれに取り組んでいろいろなことを試す。これはまだ社内で多くの作業をしている」

 80コアプロセッサはまだ実験段階だが、研究チームが開発しているハードとソフトの一部は、まずIntelのLarrabeeプロセッサに搭載されると同氏は言う。

 2009年または2010年にリリース予定のLarrabeeは、CPUとGPUを1片のシリコンに統合したもので、メインストリーム市場の前に高性能コンピューティング市場で登場する可能性が高い。米AMDも、「Accelerated Computing」というプロジェクトで、x86プロセッサにGPUを統合することを目指している。

 将来版のXeonでも、Larrabeeでも、80コアのプロトタイプでも、こうしたマルチコアプロセッサで問題になるのは、すべてのコアを活用できるアプリケーションの開発だ。

 このギャップを埋めるために、Intelはレイトレーシング――ピクセルで光の流れを追跡する方法――や顔認識などテラスケールコンピューティング向けのアプリケーションを、Larrabee向けに開発しているSDK(ソフト開発キット)に取り入れているとバウティスタ氏は言う。このSDKでは、プログラマーが並列環境でアプリケーションをデバッグしたり、複数の命令スレッド向けのコードを書くこともできる。

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