オフィスで宝探し――備品チェックという冒険に出発だ!悲しき女子ヘルプデスク物語(1/3 ページ)

会社に持ち込まれている「私物」をチェックしなければ! とコブシを握り締めるわたし。決して興味本位で会社を探検するわけではありません。あくまでもおシゴトですよ。

» 2008年06月19日 08時00分 公開
[鐙貴絵,ITmedia]

 Y子のグチをエンエンと聞かされた翌日のこと。ふと、自分のデスクにあるマイキーボードに視線が止まったわたし。実際、会社の中にはどの程度の個人所有アイテムがあるのだろう? わたしはその全てを把握できているのかしら? いや、そんなこと絶対にナイね。もちろん、会社の規定があって個人PCの持ち込みは禁止されているし、会社のPCを持ち出すのにも許可が必要だ。しかし、マウスやキーボードについては完全にほったらかしで、管理していないのが実情だ。マウス、キーボード以外の機材だって、勝手に持ち込まれたものがあるに違いない。持ち込まれていることで何か問題は無いのか? そもそもそれが業務に必要なら、会社が準備すべきなのではないか?

 これは調べてみなければ!(とコブシを握り締めるわたし)

 宝探し? 興味本位? いやいや、これはわたしの立場上、そして業務として必要なことなのよ。何かあってからでは遅いじゃない。管理責任が問われるわ……と自分の探究心を無理やり正当化して、さっそく社内を練り歩くわたし。何か問題のありそうな(決して面白そうな、ではない)アイテムは発見できるだろうか?

イラスト:本橋ゆうこ

 最初に目に飛び込んできたのは個人所有のデジタルカメラである。でもコレ、業務用として会社で支給しているデジカメと同じ機種じゃないの。持ち主を問いただしたら、デジタルカメラを扱っている部門が使っている機種と自分が持っている機種が偶然同じだったから、バレないだろうと持ってきたのだそうだ。会社の備品にはシールが貼ってあるから区別できるものの、さすがのわたしも見逃すところだった。PCのデスクトップにペットの写真などを貼るため、持ち込んでいるらしい。

 カードリーダーを持ち込んでいる社員もいた。今時のカードリーダーは、わざわざドライバをインストールしなくても使える。カードリーダーを使えば、ケータイのカメラで撮影した写真も取り込めるからだ、と説明してくれたのだが、うーん、これはちょっと、いやかなり問題だな……。動機はともかくとして、セキュリティ上の問題が大きい。この方法を使えば、社内の情報が簡単に外部に持ち出せるではないか! よし、問題がありそうなものはメモして、後で報告しよう。やった、ようやくシゴトっぽくなってきた(あれ?)。

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