DAL、次世代EDI標準への対応製品の受注が前年度比16倍に脱JCAを図る企業向けに

流通BMSに対応する企業向けに提供するEDIパッケージ「ACMSシリーズ」の受注が増えている。

» 2008年06月19日 15時11分 公開
[ITmedia]

 データ・アプリケーション(DAL)は6月18日、流通業界で次世代EDI標準「流通BMS(流通ビジネスメッセージ標準)」に対応する企業向けに提供するEDIパッケージ「ACMSシリーズ」の受注が増えていると発表した。ライセンス出荷実績は、2007年度比で16倍に増加したという。

 経済産業省が流通BMS普及のために推進している共同実証参加企業30社のうち、グロッサリー業界の菱食やパルタックKS、小売業界の近商ストア、アパレル業界大手4社をはじめ、全体の約半数に当たる13社がDALの「ACMSシリーズ」を採用している。

 流通BMS対応システムの構築に当たっては、所定のプロトコルをサポートしていること、移行時期のため流通BMSと従来型EDIが併用きること、中小の取引先でもシステム導入負荷がかからず簡単に利用できるWeb-EDIにも対応であることなどが求められている。

 DALのACMSシリーズは、流通BMS対応プロトコルであるebXML MSやEDIINT AS2、およびJX手順(SOAP-RPC)に加え、CA手順、全銀手順などの従来型EDIプロトコルもサポートしている。また、小売業を中心に普及しているWeb-EDIと取引データの自動送受信を行う通信手順を標準で実装するなど対応を強化している。これらが評価されてユーザーが増えた。

 流通業界では、企業間連携の標準として20年以上利用されてきたJCA手順を中心とする従来型EDIから、インターネットを活用した企業間取引を実現する新しい規格である流通BMSへ移行時期を迎えている。流通BMSは、2006年度にグロッサリー商材での小売、卸業13社による共同実証を経て、2007年4月に新しいEDIの規格として策定、公開された。この共同実証では、取引先ごとのプログラム本数を50分の1に削減したほか、通信時間を94%短縮できたなどの成果が出ているという。

 流通BMSは2007年度アパレルおよび生鮮へ、2008年度はドラッグストアおよび百貨店業界へと適用対象が拡大され、各業界特有の要件を取り入れながらバージョンアップされている。

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