マルウェア感染サイトが爆発的に増加9割が正規サイトを悪用

トロイの木馬やスパイウェアを配布しているWebサイトのうち、90%以上は企業などの正規サイトだった。

» 2008年07月24日 14時30分 公開
[ITmedia]

 セキュリティ企業のSophosは7月23日、2008年上半期のサイバー犯罪に関する動向報告書を発表した。Webを通じてマルウェア感染が広がるケースが爆発的に増えたと伝えている。

 報告書によると、現存するマルウェアのサンプル総数は推定で1100万種を超え、新たに発見される不審なソフトウェアは1日当たり約2万種に上る。Sophosが検出した悪質サイトは1日当たり平均1万6173件に上り、2007年に比べて3倍のペースで増えている。

 トロイの木馬やスパイウェアを配布しているWebサイトのうち、90%以上はSQLインジェクション攻撃でハッキングされた正規サイトだった。この中には有名企業や大手企業、政府機関、学校などのサイトも含まれる。これまでに、米国版のプレイステーションサイトユーロ2008のチケット販売サイトでも改ざんが報告されている。

 Web上で最も多くマルウェアをホスティングしているのはGoogleのブログサービスBlogger(Blogspot.com)で、Webでホスティングされている世界のマルウェア全体の2%を占めた。

 マルウェア感染サイトへのリンクをスパムメールで送りつける手口も依然として横行している。一方で、電子メールにファイルを添付する手口は減少した。不正ファイルが添付されたメールの割合は2008年上半期は2500通のうち1通となり、前年同期の332通中1通から大幅に減った。

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