アバターの由来――古代インドの神様は10のアバターを使い分けた今日から使えるITトリビア(1/4 ページ)

オンラインコミュニケーションに欠かせないアバター。インターネットサービスのユーザーの多くがアバターを持ったことがあるはず。意外なことに由来はインドの神話までさかのぼれるのだ。

» 2008年08月02日 08時00分 公開
[吉森ゆき,ITmedia]

インドには10のアバターを使い分ける神がいた!

 ネットワークの双方向性を生かしたオンラインコミュニケーションは、インターネットが普及する以前、パソコン通信の時代から親しまれてきた。それは、コミュニケーションの主流がブログやSNSになった現在でも変わりがない。そうしたコミュニケーションを円滑にするツールとして発展してきたものに、アバターがある。これは、今に始まったことではない。

 アバターは、ネットワーク上のコミュニケーションサービスにおいて、利用者の代役となるキャラクターのこと。ユーザー参加型の3Dコミュニティー「Second Life」や携帯電話向けのオンラインゲーム「モバゲータウン」の爆発的人気によって一躍市民権を得た。

 では、その起源はいつだろう。アバターの語源はインドのヒンドゥー教にあり、神の化身を意味するサンスクリット語「アヴァターラ」から派生したものだ。例えばヒンドゥー教の神、ヴィシュヌは10ものアヴァターラを持っている。ラーマーヤナ(Wikipediaへのリンク)のラーマ、マハーバーラタ(Wikipediaへのリンク)のクリシュナなどが有名。仏教の開祖である釈迦も、ヒンドゥー教ではヴィシュヌのアヴァターラとされている。

 ちなみに、日本語の「あばた(痘痕)」も同語源とする説もあるが、あばたの語源は同じサンスクリット語でも「かさぶた」を意味する「アルブタ」が訛ったとする説のほうが有力だ。

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