Rubyフレームワーク「Ruby on Rails」と「Merb」の両開発プロジェクトがマージされ、MerbをRoRの次期バージョンとなる「Ruby on Rails 3」に統合させることが明らかになった。
Rubyフレームワーク「Ruby on Rails(RoR)」と「Merb」の各リード開発者は12月23日、両開発プロジェクトをマージし、MerbをRoRの次期バージョンとなる「Ruby on Rails 3」に統合させることをそれぞれのブログで発表した。Rails 3は、来年5月にβリリースの予定という。
RoRの作者、デビッド・ハンソン(David Heinemeier Hansson)氏は公式ブログで、Merbの開発チームがMerbの開発アイデアと作業をRails 3に統合させることになったと明かした。Merbのリード開発者、イェフーダ・カッツ氏も同様の発表を行っており、ハンソン氏は「クリスマスプレゼント」、カッツ氏は「きわめて重大な瞬間」と記している。
これに当たり、カッツ氏はRailsのコアチームに参加し、そのほかのMerb開発者もRailsの取り組みに参加する。ハンソン氏は、「MerbとRailsが対立をやめ、共通の目標に向かって共同で作業することで生産性を改善できる」と述べている。
Merbが統合されることで、Rails 3は、モジュール化、性能の最適化、フレームワークの中立性などが強化され、公式に定義されたAPIを提供するという。だが、Rails 2との互換性は100%ではないかもしれないが、「ビッグバンではない」とハンソン氏は強調している。
RoRの今後のスケジュールとしては、バージョン2.3を1月にリリースし、その後すべての作業をRails 3の開発に充てる。Rails 3は、2009年5月に米ラスベガスで開催される「RailsConf 2009」でβ版を発表したいとしている。Merbは今後もバグ修正などのセキュリティサポートを続けるという。
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