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» 2009年01月25日 14時00分 公開

ネットの逆流(8):背に腹はかえられぬ? 増加する値上げ、課金 (1/2)

不況が広告の減少に繋がり、これまで無料で提供されてきたサービスの存続問題にもなっている。また、セキュリティ名目で急きょ行われた予告無しの課金引き落とし問題も発覚した。いったい、2009年のネットサービスはどうなっていくのだろうか。

[森川拓男,ITmedia]

ネットの逆流過去記事はこちらです。


 世界的な不況の中で、国内でも大手企業の派遣切りや、中小企業の倒産などの暗いニュースの中、2009年を迎えた。製造業の話題が多いが、IT業界も安穏としていられないのが実態だ。その余波は確実にユーザーにも寄せられる。

通知無く一方的な値上げ?

 ITmediaのビジネス・ブログメディア「オルタナティブ・ブログ」を見ていたところ、佐々木康彦氏の「平凡でもフルーツでもなく、、、」に1月10日、【予告無し課金問題】リンククラブのDMを受け取っているので取り急ぎ通帳記入をしなければという投稿があった。「予告無し課金問題」とは、いったい何事か。

 この日、カイクリエイツのホスティングサービス「リンククラブ」が、昨年末にユーザーへの事前連絡を十分に行わずに、約2万人の口座から、それぞれ1万円を引き落としていたことが判明したという報道があったのだ。監督官庁である総務省に苦情や相談が相次いでおり、電気通信事業法に違反する疑いがあるとして、同社から状況を聴取しているという。

 リンククラブの規約には「リンククラブは安全対策などの諸般の事情により、リンククラブが必要と判断した場合、臨時の料金を予告なく課金する場合があります」と明記してある。今回は、サイバーテロなどの対策のために「世界最高クラスのセキュリティ対策、情報管理などの強化のためVISシステムを採用」、その費用として1万円を会員・ユーザーに負担していただくというのだが、周知する前に引き落としをやってしまったために、ユーザーから苦情が殺到しているのだ。

 セキュリティ強化自体は大いにやっていただきたいことだ。だが、電気通信事業法では、このようなケースでは事前に十分な説明をするように事業者に求めている。今回は事前の告知が徹底しておらず、引き落とされてから気付いた人が多かったという。それも、12月末で引き落としがされたケースでは、カイクリエイツや金融機関の年末年始休業に入ってしまったために、一部には「倒産の危機にあるのではないか」という憶測まで生んでしまっていた。これでは苦情が殺到しても仕方がないだろう。ひどいケースでは、退会していたにもかかわらず引き落とされたものもあるというのだ。

 その周知方法は、Webページへの告知のみだったという。つまり、わざわざアクセスしないと分からないようになっていたのだ。佐々木氏は、連絡経路として確立していたはずの郵便やメールマガジンをなぜ利用しなかったのかという疑問を呈しているが、その通りだ。仮にメルマガを停止にしている場合でも、重要な案件に関しては断りを入れた上でメールによる連絡があるのが普通ではないだろうか。

 この件に関しては、有志による「リンククラブ被害報告まとめ」ページもまとめられている。今後進むと思われる総務省の調査、およびカイクリエイツの対応の行方を注視したい。

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