携帯電話で勝手にSMSを送信してしまうトロイの木馬が、ICQを通じて出回っているという。
携帯電話でユーザーの許可なくショートメッセージ(SMS)を送信してしまう機能を持ったトロイの木馬が、ICQを通じて出回っているのが見つかった。SANS Internet Storm Centerが7月1日付で伝えた。
SANSの読者からの報告によると、ICQを通じて文字化けだらけの迷惑メッセージが届き、その中に、悪質な.JAR(Javaアーカイブ)ファイルへのリンクが含まれていた。
リンク先のJARファイルには、Java対応携帯用のアプリケーションフレームワークを使った悪質なプログラムが含まれており、詳しく調べたところ、携帯電話から数本のSMSを送信するトロイの木馬機能を持っていることが分かった。
このトロイの木馬自体に自己増殖機能はなく、別のマルウェアを使ってICQで悪質リンクを配布しているのは明らかだという。
この手の攻撃は金目当てで仕掛けられているとみられ、実際にこのようなトロイの木馬を使ってユーザーが何も操作しなくても携帯電話からSMSを送ることができてしまうとしたら、危険は非常に大きいとSANSは言う。
大半の携帯電話では、SMSを自動送信できるアプリケーションの実行を許しているようだとSANSは指摘。携帯電話でウイルス対策プログラムを導入しなければならない日も近いのかもしれないと予想している。
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