あなたがオンラインのプロジェクトに参加しようとする場合、陥りがちなわなをうまく避けていく必要があります。ここでは、ケーススタディを交えながら、開発プロジェクトにおける最高の処世術を伝授しましょう。
オンラインのプロジェクトに参加する人たちが陥りがちなわなの1つに「すべてのメッセージに返信しなければ」というものがあります。そんなことはありません。第一、数カ月を経てある程度の規模になったプロジェクトについて、すべてのスレッドの議論を追いかけるなんて不可能です。また、自分が注目しているスレッドについても、その投稿の多くは別に返信を要求しているものではないでしょう。開発系のフォーラムでは特に、次のようなメッセージが多くなる傾向があります。
これらのいずれについても、本質的には返信不要です。注意深くスレッドを観察していれば、あなたが言いたいことはきっとほかのだれかが言ってくれるでしょう(みんなが同じように考えていたら、結局だれも発言しなくなってしまうんじゃないの? と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。たいていの場合、何か言わずにはいられない人が誰かしら存在するものです)。明確な目的がある場合にのみ返信を行うようにしましょう。まずは自分に問いかけることです。「その返信で何を達成したいのか、きちんと分かっているのか?」「その目的は、自分が返信しない限り達成できないものなのか?」
あなたがスレッドに口出しをするのに適切な場面は次の2つです。
後は、誰かが何かをしてくれたことに対する感謝のメッセージやただ単に“わたしもそう思います”というだけのメッセージなどを送信してもよいでしょう。というのも、そういった投稿をすればそのメールに対する返信が不要であることがはっきりするからです。そして、そのスレッドで最後にメールを投稿した人に対して「スレッドがきれいにまとまった」という安心感を与えることもできます。
しかし、そんな投稿の際にも、投稿の前によく考えるようにしましょう。「ちょっと投稿しすぎじゃない?」と思われるより「もうちょっと発言してほしいな」と思われる方がずっとマシです(活発なメーリングリスト上でどのように振る舞えばいいのかについての意見は、付録 C. なんで自転車置場の色まで気にしなきゃならないの? の後半をご覧ください)。
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