データマートの統合で難局に立ち向かう米先進企業、Teradataはクラウド戦略も明らかにTeradata PARTNERS 2009 Report(2/3 ページ)

» 2009年10月20日 12時11分 公開
[浅井英二,ITmedia]
マイク・コーラーCEO

 ボルマー氏からステージに招き上げられたマイク・コーラーCEOは、普段のPARTNERSよりも多くの時間を割き、データウェアハウスに対する企業の期待やそれに応え得るTeradataの優位性をアピールした。

 「企業は収益を高めるため、より良い情報による迅速な意思決定を必要としているが、同時にコスト削減も求めている」とコーラー氏。

 Teradataのアーキテクチャーは、複数のSMPノードを独自の高速インターコネクトを介して接続することで実現している。いわゆる「超並列処理」(MPP:Massive Parallel Processing)と呼ばれるアーキテクチャーで、メモリもディスクもプロセッサが共有しないため、拡張性に優れ、データウェアハウスが大規模になっても性能が落ちないといわれている。

 Teradataにはまた、データウェアハウスに適した「Teradata Active System Management」(TASM)と呼ばれるユーティリティー群もある。TASMは、多くのユーザーから寄せられるさまざまなリクエストに対して動的に優先順位付けを行い、複雑なワークロード環境のリソース配分を最適化してくれるという。

 こうした同社の強みは、さまざまなデータを関連付けて顧客のシングルビューを実現したり、意思決定を迅速化するだけでなく、データマート群の統合によって、この時期に企業が求めている大幅なTCO削減にも効く。

 今から10年も遡る1999年、Teradataは「アクティブ・データウェアハウス」を掲げ、戦略的な分析と現場のユーザーの日常業務を支援するインテリジェンスを併せて提供できるプラットフォームの必要性を訴えた。全社で単一のデータウェアハウスが構築できれば、データの一貫性を保てるだけでなく、データの移動やばらばらにデータマートを構築する必要もなく、多くの手間とコストを削減できるからだ。

 「単一のデータウェアハウスにデータを統合し、共有することで、アジリティを高められるだけでなく、メンテナンス、サポート、開発、ETL(Extract/Transform/Load)などに掛かるコストを大きく削減できる」とコーラー氏は話す。

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