Teradataはこの日、そんなアクティブ・データウェアハウスのパフォーマンスを劇的に高めるためのアプライアンス、「Teradata Extreme Performance Appliance 4555」も発表している。
9月半ば、OracleがフラッシュメモリベースのSSD(Solid State Drive)をキャッシュとして搭載し、OLTPの処理性能を飛躍的に高めたSun Oracle Exadata V2を発表して話題となったばかりだが、こちらもSSDを採用した初のアナリティクス(分析)アプライアンスという触れ込みだ。現行の約10倍もの分析性能を発揮し、現場のユーザーの日常業務をリアルタイムで支援できるようになるという。
Extreme Performance Appliance 4555の価格は未定、出荷は2010年第1四半期を予定している。
クラウドコンピューティングのバンドワゴンに乗り遅れまいと、Teradataもクラウド戦略を初めて明らかにした。「クラウド狂想曲」で騒がしい業界だが、Teradataが新たにPARTNERSで発表した「Teradata Enterprise Analytics Cloud」構想は、既存のビジネスユーザーや開発者らに意義あるものとなりそうだ。
同構想の下で今回発表された具体的なオファリングは、いわゆるプライベートクラウドとパブリッククラウドに大別できる。
プライベートクラウド向けの「Teradata Agile Analytics Cloud」は、ビジネスユーザーがTeradataシステム内にデータマートを簡単に構築できるものだ。本番システムのデータを直接共有するため、データを移動して別のコピーを持つ必要もない。Teradata Agile Analytics Cloudを実現する具体的なツールである「Teradata Elastic Mart Builder」が、Teradata Developer Exchangeを介して無償提供されるという。
一方、「Teradata Express on Amazon EC2」は、いわゆるパブリッククラウドのためのオファリングだ。同社が開発者向けや評価用に用意している無償ライセンス、Teradata Expressを、パブリッククラウドサービスとして人気のAmazon Elastic Compute Cloud(EC2)の上で利用できるようにしたもの。プロセッサが4コア、ストレージも1Tバイトまでであれば、Teradataのライセンスは無償だ。
Teradataで開発を統括するスコット・ナウ氏は、「クラウドへの参入は、すべての分析ニーズに応えるためだ。新たな選択肢の提供であり、われわれのプラットフォームファミリーの拡張でもある」としている。
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