ソニックウォールは、複数拠点に展開されているセキュリティ機器をリモートで集中管理するためのアプライアンスを発売した。セキュリティサービス事業者への拡販も狙う。
ソニックウォールは12月8日、複数拠点に展開されているセキュリティ機器をリモートで集中管理するためのアプライアンス「SonicWALL E-Class Universal Management Appliance EM5000(UMA EM5000)」を発売した。
新製品は、同社製のファイアウォールやSSL VPNなどの機能を提供する各種セキュリティ機器を集中管理するためのソフト「Global Management System 5.1」を、1Uサイズのアプライアンスに搭載したもの。アプライアンスには、自社OSの「SonicLinux」やデータベースのMySQL、管理対象機器10ノード分のライセンスが同梱され、集中管理の仕組みを容易に構築できるという。
主要な機能は、監視対象機器の利用状況やシステムのログの収集・分析、リモートでのアップデートおよび構成変更、ライセンス管理、リポートなど。クラスタ構成も可能で、複数台のUMA EM5000を用いることにより、数千ノード規模の管理が可能になる(単体での最大管理ノードは約1000ノード)。SNMP対応であれば同社製品以外の機器も管理できるほか、システムログも最大90日間保存できる。
同社では、複数のセキュリティ機器を多地点で運用している中堅〜大規模企業や、同社製品を利用してネットワークセキュリティなどのサービスを提供する事業者(Managed Service Provider=MSP)などでの利用を見込む。代表のマイク・小池氏は、米国の売り上げの20%がMSPによるもので、今後は日本でも利用が広がる可能性があると説明する。
「新製品は、MSPが複数のサービス利用企業を効率的に管理できることも可能にした。ビジネスモデルを構築しやすく、ユーザー企業ごとに利用できるリポート内容やポリシー設定などの操作を一元的に行える」(同氏)
国内でも幾つかの企業がMSPでの事業展開をソニックウォールと検討しているといい、今後国内でもセキュリティサービスの普及が見込まれるという。
新製品の価格は134万4000円(初年度保守費込み、税別)で、次年度以降は別途サポートの更新が必要。管理対象ノードを追加するには、追加数に応じたオプションライセンスの購入も必要になる。
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