IronPython 2.6.1 RC版リリース

.NET Frameworkで動作するPythonの実装「IronPython」の2.6.1 RC版がリリースされた。バグ修正による安定性と互換性強化のためのリリースだが、最大50%の高速化が図られるなど、機能も向上している。

» 2010年02月15日 14時10分 公開
[末岡洋子,SourceForge.JP Magazine]
SourceForge.JP Magazine

 「IronPython」開発チームが2月10日、最新版の「IronPython 2.6.1」リリース候補(RC)1を公開した。Microsoftのオープンソースホスティングサイト、CodePlexのプロジェクトサイトからダウンロードできる。IronPythonは米Microsoftの「.NET Framework」で採用されている仮想マシン環境「Common Language Infrastructure(CLI)」向けのPython実装。

 IronPythonは.NET Frameworkと密に統合しているのが特徴で、.NETおよびSilverlight環境で動作する。.NET Framework、Pythonライブラリ、そのほかの.NET言語が利用できる。

 IronPython 2.6.1は主として、バグ修正による安定性と互換性強化のためのリリースとなる。2009年12月にリリースした2.6正式版から50以上のバグを修正、これまで最大のサービスリリースとしている。

 また、Cで実装された関数をPythonで利用するためのラッパーライブラリ「ctype」の強化や、デバッグ用関数「sys.settrace」の強化と信頼性改善も行われた。thread-safeなモジュールのインポートや、「_winreg」のバグも修正されている。全体では起動時間を短縮し、インポート時間を改善、最大50%高速化するという。

 IronPython 2.6.1では.NET 4.0 RC上で動くバージョンとほかのフレームワーク(.NET 2.0 SP1以上)向けという2バージョンが提供される。ライセンスはMicrosoft Public License。

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