犯罪ツール市場でもコピー商品が横行、Zeusの優位は変わらず

トロイの木馬を簡単に作成できるツール販売で勢力を伸ばしたZeusをまねて、似たような商品が続出しているという。

» 2010年02月18日 09時23分 公開
[ITmedia]

 情報窃盗などの犯罪行為に使われるマルウェアの作成ツール販売をめぐり、対抗する勢力が「シェア獲得」のためにしのぎを削る様相になりつつあるという。セキュリティ企業の米Symantecが2月17日のブログで伝えた。

 Symantecによれば、現在最大の勢力を誇っているボットネットの「Zeus」は、トロイの木馬を簡単に作成できるツールの提供によって犯罪者の間で広く普及し、世界各地に感染を広げた。

 これを見たほかの勢力も、こうしたツールを販売すればより簡単に金儲けができることに着目。Zeusのビジネスモデルを真似てトロイの木馬作成ツールの販売に乗り出し、似たような商品が続出しているという。

ボットの活動状況(Symantecより)

 そうしたコピー商品の1つ「Spyeye」はZeusを消去する機能を搭載するに至り、ボット戦争勃発の可能性もあるとSymantec研究者は先に伝えていた。もっとも、出現してから2カ月とまだ日が浅いSpyeyeの活動レベルは極めて低く、Zeusの地位を脅かすには程遠い状況だと17日のブログでは指摘している。

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