点検:ストレスなきデジタル情報整理術
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» 2010年03月10日 08時00分 公開

点検 ストレスなきデジタル情報整理術:個人も組織も使える「思考プラットフォーム」を確立せよ (2/2)

[岡田靖,ITmedia]
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求められるのは「紙」のような汎用性の高さ

 判断を支援するための情報、人間が判断を下すための材料はITが提供できる状況になってきている。デジタル情報は利便性の高いものだが、その反面でITベンダー側の都合で提供されるために使いづらい面もあり、ユーザーにとってはストレスの原因になってしまいがちでもある。

 状況を把握し、判断を下し、実行して、その後の状況の変化を見極める――。人間が仕事をする際の、このような一連のサイクルを、より効果的に支援できるツールが必要だ。いうなれば「思考のためのプラットフォーム」が求められているといえよう。

 必要な情報を必要なタイミングで得られなければ、思考の流れが滞ってしまう。情報収集に手間取るなどして雑務に追われるようでは、集中することも難しい。当然ながら人間の能力には限界がある。人間がより効率良く思考するためには、それを妨げないような形で情報を整理し、人間の感覚に伝えられるシステムでなければならない。そうしてこそ、迅速かつ的確な判断を下し、効率的に実行していくことができる。

 それにはまず、対応範囲の広さが重要な要素となる。前述したように、特定の形式のデータしか扱えないのでは、多彩な情報を扱うことができず、ほかのツールも併用することになってしまい、結局は業務を煩雑なものにしてしまうからである。

 また、ユーザーインタフェースについていえば、直感的に使えることはもはや必須条件だ。「百聞は一見に如かず」、見ただけで把握できるような形が理想的である。どれだけ高機能なシステムであっても、把握するのに時間を要するような複雑なユーザーインタフェースでは、ユーザーにストレスを与えてしまう。ストレスを与えないためには、多くのユーザーが共通して持っているイメージに近い形であることが重要だ。

 さらにいえば、将来にわたって安心して使い続けられる環境であることも期待したい。技術革新は今後も続く。とりわけITの進歩は速い。どれだけ良いツールであっても、それに追随して変化し続けていかねばならない。とはいえ、バージョンアップで大きくユーザーインタフェースを変え、旧バージョンに親しんだユーザーを再び初心者にしてしまうようでは困る。新たな技術を取り入れ、時代に対応していきつつ、かつユーザーが追随できるような変化でなければなるまい。

 ITのトレンドの波もある。例えば、大きく見れば、企業システムにおいてメインフレームからクライアントサーバに移行し、今度はまた集中型システムであるWebに移行したように、「集約」と「分散」の間をおおむね数年サイクルで行き来するトレンドがある。しかし、短期的にそのようなトレンドに乗るのではなく、中長期的にどちらのニーズにも応じられるような環境が望ましい。

 こうしてみると、「思考のためのプラットフォーム」の条件としては、第一に汎用性の高さが挙げられる。機械と比べたとき、汎用性や応用性の高さが人間の強みであり、人間が接する電子の情報もまた高い汎用性を求められるのである。まさに紙のように。人間の強みを引き出すためには、電子情報の在り方は「紙」に近づいていくべきなのではないだろうか。

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