日本HP、iSCSI仮想化ストレージを発表――中堅中小企業向けにコストパフォーマンス強化

日本HPはiSCSI仮想化ストレージ「P4000 G2 SAN」を発表。ストレージ仮想化に当たっての運用性とコストパフォーマンスを改善したという。

» 2010年04月05日 15時57分 公開
[ITmedia]

 日本HPは4月5日、「HP StorageWorks P4000 G2 SANソリューション(以下、「P4000 G2 SAN」)」を発表した。

 P4000 G2 SANは“中堅中小規模の企業に適する仮想化ストレージ”と位置づけられた製品。これまで日本HPを始めとするサーバベンダー各社は、ユーザー企業に対しサーバ仮想化を訴求してきたが、それによって生じたコスト削減効果を従来型のストレージが相殺してしまい、サーバ仮想化によるメリットを享受しきれないケースがあった。具体的には、サーバの立ち上げは容易になったもののストレージのプロビジョニングに手間と時間が掛かったり、追加したディスクの容量をほかの論理ボリュームに動的に割り当てられなかったり(計画停止が必要)、といった問題がそれだ。

 今回発表したP4000 G2 SANは、2009年第4四半期に国内iSCSIストレージで出荷台数シェア1位を獲得(IDC調べ)した「HP LeftHand P4000 SAN」の後継機であり、前述したユーザーの課題を解決するための、計画停止なしのノード増設や、動的にストレージリソースを割り当てるシンプロビジョニングといった機能を引き継ぐ。また筐体レベルで冗長構成をとれるネットワークRAID機能に、新たにパリティを使った筐体冗長機能の“ネットワークRAID5”と“ネットワークRAID6”を追加した。加えて、アプリケーションと連携した整合性あるスナップショットを、Windows環境でも作成できるようになった。HDDはすべて6Gbpsの転送速度に対応しており、従来品と比べテラバイト単価で平均約40%の低価格化を図るなど、コストパフォーマンスも高めたという。

 P4000 G2 SAには、P4300シリーズ(346万5000円から)とP4500シリーズ(598万5000円から)にラインアップに加わる。各モデルとも4月5日に提供する。

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