Androidがモバイル市場を制する10の理由(1/2 ページ)

Android端末が米国で第1四半期にiPhoneよりも売れたという調査報告が話題になった。市場全体ではまだiPhoneが優勢だが、Androidはモバイル市場征服に向けて着々と進んでいる。

» 2010年05月14日 07時30分 公開
[Don Reisinger,eWEEK]
eWEEK

 GoogleのAndroidプラットフォームが、米国で2010年第1四半期にiPhoneよりも売れたとNPDが報告した。MotorolaのDROIDや、さまざまなキャリアからAndroid端末が投入されたことが追い風になった。

 数字は雄弁に物語っている。市場シェア全体では、AndroidはまだiPhoneに大きく水を空けられているが、同OSがモバイルOS市場で支配的なシェアに向けて動き出すのは時間の問題かもしれない。

 もちろん、Appleには面白くない話だ。同社はモバイル市場で急速に勢力を伸ばしてきた。ほかのデバイスが現れては消える中で、iPhoneはライバルにとっては願望でしかない持久力を誇ってきた。

 だがそれも変わりつつある。AndroidがiPhoneの有力な代替選択肢であることを市場は認識し始めている。Googleは、市場にとどまり、ベンダー、キャリア、消費者に訴求し続けられれば、市場シェアでAppleに勝つのは時間の問題でしかないということに早くも気付いている。

 信じられないだろうが、Androidはモバイル市場征服に向けて着々と進んでいる。その理由を以下に挙げる。

1. 流れが変わりつつある

 6カ月前、Androidがモバイル市場を支配できるという見方はほとんどのアナリストにとってばかげたことだった。当時のAndroidはまだ、AppleとResearch In Motion(RIM)が強力な地位を築いている分野で、足掛かりを得ようとしていたところだった。だがベンダーとキャリアの協力を得て、Googleは頭角を現すようになってきた。かつては明らかにAppleの方へ向いていた機運は、ゆっくりとGoogleの方へと移っている。今後、「AT&Tのネットワークが嫌なら、Android携帯で別のキャリアの回線を使うのも悪くない」と気付く消費者が増えれば、その流れは高まる一方だ。

2. キャリアの疑念も晴れた

 Googleのオープンソースプラットフォームが最初に発表されたとき、キャリアの間には幾らかの疑念があった。iPhone OSの模倣品になろうとしているOSがまた1つ増えたのか、それとも本当に違うものなのか、分からなかったからだ。2010年第1四半期に、彼らはその答えを得た。Androidは浸透し、iPhone OSの最も有力な代替選択肢として急速に台頭している。これは、Verizon WirelessやSprintなどのキャリアにとって重要だ。彼らは、自社ではiPhoneを扱えないことを分かっている。だから、その次に優れた代替選択肢を推進するためにできるだけのことをするだろう。これはAndroidの市場シェアに貢献するはずだ。

3. 消費者はAndroidを受け入れつつある

 Googleとそのパートナーの宣伝や努力のおかげで、ついに消費者がAndroidを受け入れるようになってきている。最初の大きなブレークスルーはおそらく間違いなく、MotorolaのDROIDだろう。Nexus OneDROID Incredibleが発売されたことで、消費者の選択肢は増え、Androidの売り上げをさらに押し上げている。これは必ずしも、1つのAndroid端末でiPhoneに勝てるということではなく、市場全体がAndroidを受け入れつつあるということだ。いずれ、Android端末の売り上げを合わせれば、iPhoneを容易に超えられるようになるはずだ。

4. Googleがバックに付いている

 Googleはスマートフォンを開発しているわけではないが、同社がAndroidを支えている頭脳であることを忘れてはいけない。これは消費者にとって重要だ。モバイル分野でAppleに対抗でき、スティーブ・ジョブズ氏相手に健闘できる企業があるとしたら、それはGoogleだ。Apple並に実績があり、市場で同様の地位に立ち、メインストリームのユーザーからおおむね好かれている。Googleはモバイル市場を制するのに必要なだけの認知度があり、敬意を持たれている。

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