オバマ大統領、米国の無線ブロードバンド利用を2倍にする覚書に署名

「全米ブロードバンド計画」の一環として、500MHz分の周波数帯をモバイルおよび固定の無線ブロードバンド向けに競売にかけ、向こう10年間で無線で利用できる周波数帯を2倍に拡大する。

» 2010年06月29日 11時11分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 バラク・オバマ米大統領は6月28日(現地時間)、米国におけるモバイルブロードバンド普及に関する覚書に署名した。2010年までに合計500MHz分の周波数帯をモバイルおよび固定の無線ブロードバンドに割り当て、モバイルブロードバンドの利用を現在の2倍に拡大する計画だ。この取り組みにより、スマートフォンの普及で拡大するモバイル通信の需要に応えるだけでなく、経済成長、新たな雇用創出、周波数帯の競売による収入を見込む。

 10月1日までに米連邦通信委員会(FCC)と米電気通信情報局(NTIA)が向こう5年間かけて利用可能にする周波数帯を決定し、その後FCCの「National Broadband Plan(全米ブロードバンド計画)」の一環として競売にかける。同周波数帯は免許の必要なモバイルブロードバンドだけでなく、新たな技術革新を促す目的で無免許でも利用できるようにする。

 同周波数帯の競売では数百億ドルの収益が見込まれており、米政府はこの収益を次世代技術を使った公衆安全のための無線ブロードバンドネットワークの構築などに充てる計画だ。米政府が2008年に行った700MHz帯の競売では、落札額の合計が195億9200万ドルに上った。

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