米Yahoo!、Hadoopのセキュリティ強化版とワークフローエンジンをオープンソースに

米Yahoo!は、Apache Hadoopに関連した最新技術「Hadoop with Security」と「Oozie」を発表した。それぞれ認証周りとワークフローエンジンを担うもので、今後はオープンソースプロジェクトとして開発を進めていく。

» 2010年07月01日 08時00分 公開
[末岡洋子,SourceForge.JP Magazine]
SourceForge.JP Magazine

 米Yahoo!は6月29日(現地時間)、分散処理プラットフォーム「Apache Hadoop」に関連した最新技術「Hadoop with Security」と「Oozie」を発表した。Yahoo!は2つの技術をApache Software Foundation(ASF)に移管し、今後はオープンソースプロジェクトとして開発を進めていく。

 Hadoopは、米Googleの「MapReduce」と「Google File System(GFS)」に着想を得てはじまったオープンソースプロジェクト。現在、ASFのトップレベルプロジェクトとして開発が進んでいる。Yahoo!はHadoopの最大の貢献者であり、最大の実装事例となっている。

 Hadoop with Securityは、セキュリティにフォーカスしたもので強い認証が可能となる。オープンソースの認証プロトコル「Kerberos」を統合してロギング機能を強化した。これにより、安全なコラボレーションや認証データの共有が可能になるという。

 Oozieは、Hadoop向けのワークフローエンジン。Hadoop with Securityと統合し、「Hadoop Distributed File System(HDFS)」「Pig」やMapReduceなど、Hadoop上のジョブを自動化・管理できる。Yahoo!社内でも、複雑なワークフローやデータパイプラインをグローバルに管理するのに用いているという。

 両プロジェクトは今後、ASFの下でオープンソースとして公開され開発を進めていく。Yahoo!では、これらの最新技術によりHadoopの受け入れを加速したいとしている。

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