日本IBM、eX5準拠の2ソケット型ラックマウントサーバを販売開始稼働できるVM数を4.6倍に

日本IBMは同社が“次世代のx86サーバアーキテクチャ”と位置付けるeX5に準拠したックマウントサーバを販売開始。メモリ搭載量の拡張により仮想化環境に向くといい、稼働VM数を増やすことでプロセッサライセンス費の低減も期待できる。

» 2010年07月07日 13時46分 公開
[石森将文,ITmedia]

 日本IBMは7月7日、2ソケットタイプのx86ラックマウントサーバ「IBM System x3690 X5(以下、x3690 X5)」を販売開始すると発表した。

 x3690 X5の特徴としては、同社が“次世代のx86サーバアーキテクチャ”と位置付ける「第5世代 Enterprise X-Architecture(以下、eX5)」の採用が挙げられる。eX5に準拠したサーバ製品は、メモリ拡張ユニット「MAX5」を接続することで実質的にメモリスロット数を増やせるため、最大メモリ搭載量を拡大できる(あるいは、安価なメモリを多く積める)。

 現在、仮想化環境での利用を前提としたサーバ調達が一般化しつつあるが、プロセッサの性能向上と比べてメモリ搭載量の増加技術は大きな進歩を遂げていなかった。一般的に仮想化環境のパフォーマンスは、プロセッサ性能よりもメモリ容量に依存する傾向にあったため、導入側から見ると「メモリが足りないからサーバを増やす必要がある。だがプロセッサ性能は使いきれていない」という課題があった。eX5はこういった導入サイドの悩みを解消する手段として期待される。

 今回販売開始されたx3690 X5の最大メモリ搭載量は、従来製品の約5倍に相当する1テラバイトとなる。これにより、1サーバ当たりで稼働させられる仮想マシンの数は、従来の約4.6倍になるという。これにより、むやみにサーバ(プロセッサ)が増えることもなくなり、特にプロセッサライセンス方式のソフトウェアを利用している場合は、ライセンスコストの低減も期待できる。

 x3690 X5は税別85万円から。データベース専用に最大4.8テラバイトのSSDを備えた「データベース最適システム」も用意され、こちらは税別240万円からとなる。x3690 X5の仕様はこちら

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