ワープロや表計算の機能を統合したオフィススイートソフトウェアの利用状況、今後利用したいソフトウェアなどを調査した。
現在企業で標準的に利用されているオフィススイートソフトウェアは、Office 2003(49.6%)が半数近くを占めた(図6)。以下Office 2007(23.1%)、Office 2000(10.7%)が続いた。Microsoft Office製品が全体の94.1%を占めている。
一方、コスト削減を目的とした導入事例が目立つOpenOffice.org、OpenOffice.orgをベースに開発した派生製品であるStarSuite、そしてLotus Symphonyの利用状況は合計で3.4%であり、少数にとどまった。
オフィススイートソフトウェアの更新・変更の課題では、「導入コスト」が68.8%と最も多く、「作成したマクロプログラムやフォーマットとの互換性」が50.2%、「更新や変更に伴う従業員の生産性への影響」が30.7%で続いた(図7)。
図8は、今後導入したいオフィススイートソフトウェア製品を複数選択方式で聞いた結果である。Office 2010(71.7%)が最も多く、OpenOffice.org(35.2%)、Googleドキュメント(22.6%)、Office 2007(21.3%)、Office Web Apps(18.3%)が続いた。
オフィススイートソフトウェアの更新、変更の主な理由は導入コストだったが。今後利用したい製品としては、オープンソースソフトウェアやSaaSよりもMicrosoft製品が選ばれている。
導入コストはオフィススイートソフトウェア選定の重要な要因である。だが、オフィススイートソフトウェアは多くの従業員が利用しており、その利用状況をIT部門が完全に管理することは難しい。調査結果からは、ユーザーへの影響、現行製品との互換性、生産性が配慮されている様子がうかがえた。
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