企業の9割がサイバー攻撃の被害を経験――米調査

過去1年の間に1度でもサイバー攻撃の被害に遭ったことがあるという企業は全体の90%。攻撃が増加し、巧妙化している傾向も浮き彫りになった。

» 2011年06月23日 07時37分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 過去1年の間にサイバー攻撃の被害に遭ったという企業が9割に上ることが、米国のIT専門家を対象にした調査で判明した。

 調査は米Juniper NetworksがPonemon Instituteに委託して実施した。その結果、過去1年の間に1度でもサイバー攻撃の被害に遭ったことがあるという企業は全体の90%に上り、半数以上(59%)は過去1年の間に2度以上の攻撃を経験していた。被害があらゆる業種や規模の企業に及んでいる実態も判明した。

 被害額は対策費や業務への支障、営業損失、対応に費やした人件費などを含めて50万ドル以上に上った企業が41%を占め、最も深刻な影響として59%が情報資産の流出を挙げた。

 攻撃コードなどの侵入経路となったのは、従業員のノートPCが34%で最も多く、次いでモバイル端末の29%だった。

 サイバー攻撃が増加している傾向も浮き彫りになった。回答者の43%は、過去1年の間にサイバー攻撃の頻度が急増したと報告。攻撃の重大性が増した、あるいは検出や阻止が難しくなったとする回答も77%に上り、34%は自社のITインフラを守り切れる自信がないと答えている。

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