口コミサイトの賞味期限オルタナブログ通信(3/4 ページ)

» 2011年07月02日 10時00分 公開
[森川拓男,ITmedia]

口コミサイトは賞味期限切れか?

 食べログなど口コミサイトも、Googleなど検索サイトも大量のデータが蓄積されすぎていて検索が難しくなってきています。

 「いい店は探せない?!」食べログはもう破綻 の分析:ネットバー


 一時、話題となった口コミ系サイトが、軒並み価値を下げているという。草創期と比べて、データは膨大になったが、それゆえの弊害が起きているのだ。空野正輝氏「ネットバー」の「いい店は探せない?!」食べログはもう破綻 の分析では、「データが増えすぎることで、検索が難しくなる」と指摘。確かに、Googleなどの検索結果も、昔と比較して、データは充実しているはずなのに求めるものが探しづらくなったような気がする。そこで「ソーシャルが流行し、その傾向がより顕著になっています。facebookやtwitterで検索する方が多くなったという人も増えてき」たのだ。

 「もちろん大量データが悪いわけでは」なく、「大量すぎるため今までは発掘することが難しかったことが、クラウドなどを利用することで分析ができる環境が整ってきています。その工夫しだいで今までない画期的なサービスが生まれ」る可能性も秘めているのだ。

 岩永慎一氏「THE SHOW MUST GO ON」の賞味期限のない口コミサイト情報には意味は無いでも指摘されるように、「その情報が一体何時の情報なのかっていうのが重要」なのだ。ただデータが大量に蓄積されるだけでは意味がない。口コミサイトが、空野氏や岩永氏が言う、新しい形へと進化していくことを期待したい。

一度も会ったことのない「友達」?

 米国内に住む18歳以上の人々にインタビューを実施、その結果Facebookユーザーの平均「友達」数は229名であったとのこと。そしてその「友達」の中で一度も会ったことのないのは僅か7%。一度しか会ったことがない友達も3%のみで、残り90%は2回以上会ったことのある人々であるという結果が出ています

 Facebookの米国人ユーザー、一度も会ったことのない「友達」は7%のみ:シロクマ日報


 昔、筆者がパソコン通信をやっていた時代、メールやBBSなどで連絡を取りあう相手は、会ったことがない人がほとんどだった。今はブログで知り合う人や、Twitterのフォロワーなどのつながりもできたが、やはり会ったことがない人がほとんどだ。

 しかし、小林啓倫氏「シロクマ日報」によると、Facebookの米国人ユーザー、一度も会ったことのない「友達」は7%のみだという。ということは、93%は会ったことがある人ということになる。小林氏は、「Facebookは米国においてリアルなコミュニケーションを実現するためのインフラになっている」と指摘する。つまり、「すでにリアルで構築されている関係をバーチャル上で写し取ろうとしているのがFacebook」なのだ。

 ただし、日記サービスや、mixiなど独自な進化を進めてきた日本では、様相が異なる。「Twitterが先に入ってきたために、どうしてもTwitter的な使い方(知り合いではなくてもとりあえず気になる人をfollow/friendし、バーチャル上のつながりをきっかけにして関係を構築して行く)がFacebookにも流用されて」いるため、「日本で先ほどと同じ調査をしたら、『一度も会ったことのない人』の方が逆に90%を占めるという結果になるのではない」かというのだ。

 今後、この傾向がどう変化していくのか、注目したい。

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